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2026年7月7日

活用したい

【不動産は『売り方』で価値が変わる】~法人・地主・資産家のための7つの売却戦略~

 【不動産は『売り方』で価値が変わる】~法人・地主・資産家のための7つの売却戦略~

はじめに

売却価格だけでは測れない、不動産の価値をどう引き出すか

不動産の売却では、どうしても「いくらで売れるか」という価格に目が向きがちです。

しかし、法人が保有する事業用不動産、比較的多くの土地・建物を保有されている地主様、長年にわたり資産形成をされてきた方が所有する不動産については、単純な査定価格だけでは、その価値を十分に判断できないことがあります。

一定規模以上の土地や、既存建物を含む事業用不動産、長期間保有してきた資産は、売却方法そのものによって結果が大きく変わることがあります。

一括で売却するのか。

土地を分けるのか。

既存建物を活かすのか。

一部を残すのか。

段階的に売却するのか。

さらに、いつ代金を受け取るのか、どのような買主を想定するのかによっても、最終的に手元に残る金額や売却までの期間は変わります。

また、複数の不動産を保有されている場合には、一つの物件だけを切り離して考えるのではなく、

・今後も保有を続ける資産
・売却して現金化する資産
・収益化を図る資産
・次世代へ承継する資産
・維持管理の負担が大きくなっている資産

といったように、保有不動産全体の中で位置付けを整理することも大切です。

法人であれば、本業との関係や今後の事業計画、遊休資産の整理、資金需要なども判断材料になります。

地主様や資産家の方であれば、将来の相続や承継、資産の組み替え、管理負担なども含めて検討する必要があります。

有限会社ユーハイムでは、土地や建物をすぐに売る、すぐに壊すという考え方ではなく、

「この不動産には、まだどのような可能性があるのか」

を一度整理したうえで、売却方法を検討することが大切だと考えています。

現在も、宿泊施設や大型の事業用地など、一般的な住宅用不動産とは性質の異なる売買案件を取り扱っております。

こうした不動産には、それぞれポジティブな面とネガティブな面があります。

立地や規模が大きな強みになる一方で、建物の老朽化、法令上の条件、造成費用、管理負担などが課題になることもあります。

大切なのは、良い面だけを強調することでも、問題点だけを取り上げることでもありません。

所有者様と情報を共有しながら、

「どこに価値があるのか」

「何が課題なのか」

「その課題を踏まえて、どのような売却方法や活用方法が考えられるのか」

を一つずつ整理していくことが重要です。

必要に応じて、土地家屋調査士、司法書士、税理士、建築士、建設会社、金融機関、行政、その他の専門家や協力業者とも意見交換を行いながら、条件を整理していきます。

規模の大きな不動産や、複数の選択肢が考えられる不動産ほど、最初の判断がその後の結果に大きく影響します。

だからこそ、

「まず売る」

「まず壊す」

「まず造成する」

のではなく、

「ほかに選択肢はないだろうか」

と一度考えてみることが大切です。

ここでは、法人、地主様、比較的多くの不動産を保有されている所有者様、資産家の皆様に向けて、不動産の価値をできるだけ引き出すために、売却前に確認しておきたい7つの考え方をご紹介します。

1.不動産の売り方は一つではありません

広い土地や事業用不動産、法人が保有する遊休資産、地主様や資産家の方が長年保有してきた土地・建物については、単純に「現況のまま一括で売却する」だけが選択肢ではありません。

土地を分ける方法、一部を残す方法、既存建物を活かす方法、段階的に売却する方法、一定期間は保有を続けながら条件を見極める方法など、複数の考え方があります。

特に、複数の不動産を保有されている方にとっては、一つの不動産だけを切り離して考えるのではなく、

「この不動産は、保有資産全体の中でどのような位置付けなのか」

という視点も大切です。

例えば、

・今後も保有を続ける資産
・収益化を図る資産
・売却して現金化する資産
・一部を残して一部を売却する資産
・次世代へ承継する資産
・法人であれば本業との関係が薄くなった遊休資産

といった整理を行うことで、売却方法そのものが変わることもあります。

重要なのは、最初から一つの方法に決めてしまうことではなく、

「この不動産には、どのような売り方や活かし方が考えられるのか」

を整理することです。

また、必ずしも一つの条件に絞ってから募集を始める必要はありません。

例えば、

・土地建物を一括で売却する
・土地を分けて売却する
・既存建物を残した状態で売却する
・一定の条件であれば一部売却も検討する
・事業者による一括取得と分割売却の両方を検討する
・法人需要と一般需要の両方を想定する
・売却と活用の両面から可能性を探る

など、複数の条件を同時に視野に入れることもできます。

一定規模以上の不動産では、最初から売り方を一つに限定するよりも、複数の可能性を残した状態で市場の反応を確認した方が、その不動産の本当の需要を把握しやすい場合があります。

実際に情報を出してみることで、

「この業種から問い合わせが入るとは思わなかった」

「全体ではなく、この部分だけを取得したいという企業が現れた」

「建物を解体せず、そのまま使用したいという事業者が現れた」

といったこともあります。

机上で想定していた買主と、実際に興味を示す買主が一致するとは限りません。

だからこそ、市場の反応そのものも、一つの重要な情報として捉える必要があります。

特に、法人所有の事業用不動産や一定規模以上の土地では、不動産会社だけですべてを判断できるわけではありません。

必要に応じて、

・土地家屋調査士
・司法書士
・税理士
・建築士
・建設会社
・解体業者
・造成業者
・金融機関
・行政
・各分野に詳しい専門業者

などと意見交換を行いながら、

「どのような利用が可能なのか」

「法令上、どこまで活用できるのか」

「どこまで整備してから売るべきなのか」

「反対に、今は手を加えない方がよいのではないか」

「既存建物を残すことで、新しい需要を取り込めないか」

「土地を分けた場合、残った資産の価値は維持できるか」

といった点を一つずつ整理していくことが重要です。

また、相談する相手によって、提案の方向性が変わることがあります。

解体業者であれば解体の観点から、建設会社であれば建築の観点から、金融機関であれば資金面から、それぞれ専門的な意見が出てきます。

どの意見も大切ですが、一つの専門分野からの提案だけで、不動産全体の方向性を決めてしまうことには注意が必要です。

複数の専門家や協力業者の意見を聞き、

・どの方法にどの程度の費用がかかるのか
・どの方法にどのようなリスクがあるのか
・何を行えば価値が上がる可能性があるのか
・反対に、何を行うと選択肢を失うのか

といった点を整理し、その内容を所有者様と共有したうえで最終的な方向性を決めていく。

これが、規模の大きな不動産や複雑な条件を持つ不動産では特に重要だと考えています。

法人であれば、売却によって得られる資金を本業へ振り向けるのか、別の不動産へ組み替えるのかという判断もあります。

地主様や資産家の方であれば、売却代金そのものだけでなく、今後の管理負担、収益性、相続、資産承継まで含めて考える必要があります。

つまり、売却価格と条件は、一つのセットです。

早く売却するのか、時間をかけても金額を重視するのか。

現況のまま売るのか、一定の整備を行うのか。

一括で売るのか、分けて売るのか。

全部を売るのか、一部を残すのか。

今売るのか、将来の資産構成まで考えて保有を続けるのか。

最初から答えを一つに決めるのではなく、複数の可能性を残しながら検討し、市場の反応、専門家の意見、そして所有者様自身の資産全体の状況を踏まえて条件を絞り込んでいくこと。

それが、不動産価値を引き出す第一歩だと考えています。

 

2.既存建物は、本当に解体する必要があるのか

古い建物があると、

「まず解体して更地にしましょう」

という話になりがちです。

実際、売却のご相談を受けていると、まだ建物の活用可能性や売却方法を十分に検討していない段階で、先に解体業者へ見積もりを依頼されているケースも少なくありません。

もちろん、安全性に問題がある場合や、老朽化が著しく進んでいる場合など、解体した方がよい建物もあります。

しかし、法人が所有する事業用不動産や、地主様、資産家の方が長年保有されてきた土地・建物の場合には、

「古い建物があるから解体する」

という単純な判断だけではなく、

「この建物を残した場合、資産としてどのような可能性があるのか」

を一度整理してから判断することが大切です。

私たちは、解体する前に一度、

「この建物を使いたいという法人や事業者はいないだろうか」

「現在とは異なる用途で活用できる可能性はないだろうか」

「土地と建物を一体として評価する買主はいないだろうか」

と考えてみることが重要だと思っています。

例えば、

・事務所
・店舗
・倉庫
・社員寮
・福祉施設
・宿泊施設
・研修施設
・作業場
・事業所
・その他の事業用途

など、建物の立地、規模、構造、設備、駐車場、周辺環境によっては、現在とはまったく異なる使い方が考えられる場合があります。

特に事業用不動産では、新築することだけが選択肢ではありません。

近年は新築工事費も高くなっており、初期投資を抑える目的で既存建物を探している法人や、新規事業、事業拡張、拠点開設などのために一定規模の建物を必要としている事業者もいます。

所有者様から見れば、

「長年使ってきた古い建物」

であっても、別の法人や事業者から見れば、

「改修すれば利用できる建物」

「この規模の建物を一から建築するより合理的」

「土地と建物を合わせれば事業計画が成立する」

と評価される可能性があります。

特に、法人や複数の不動産を保有されている方の場合には、建物単体の価値だけで判断する必要はありません。

例えば、

・建物をそのまま売却する
・一部を改修して収益化する
・土地の一部だけを売却して建物を残す
・建物付きで法人需要を探す
・一定期間活用した後に売却する

といったように、保有資産全体の中で複数の選択肢を比較することができます。

また、建物そのものには大きな評価が付かなかったとしても、

「既存建物があることで、すぐに事業を始められる」

という点が、買主にとって価値になる場合もあります。

不動産の価値は、必ずしも築年数や建物価格だけで決まるものではありません。

誰が使うのか。

何に使うのか。

どの程度の改修で使えるのか。

新築した場合と比較して、どの程度の時間や費用を抑えられるのか。

こうした視点まで含めて考える必要があります。

一方で、解体業者へ相談すれば解体、建設会社へ相談すれば建て替えという方向の提案になりやすいのは、それぞれの専門分野から考えれば自然なことです。

それぞれの専門家の意見は重要ですが、一つの業種の視点だけで、不動産全体の方向性を決めてしまうことには注意が必要です。

だからこそ、

「残した場合」

「改修した場合」

「一部だけ手を加えた場合」

「解体した場合」

それぞれについて、

・どのような買主が想定できるのか
・どの程度の費用が必要なのか
・売却までにどの程度の時間がかかるのか
・将来的な資産価値にどのような影響があるのか

を比較してから判断することが重要です。

特に複数の不動産を保有されている所有者様であれば、

「この建物だけをどうするか」

ではなく、

「保有資産全体の中で、この不動産を残す意味があるのか」

「売却して別の資産へ組み替えた方がよいのか」

「収益化して保有を続ける方がよいのか」

といった視点も加わります。

法人であれば、本業で今後使用する可能性、関連会社での利用、社員向け施設、事業拠点としての再利用なども検討対象になるでしょう。

地主様や資産家の方であれば、将来の相続や承継、維持管理負担、収益性なども含めて考える必要があります。

そして何より、建物を解体してしまえば、

「建物を利用したい」

という買主の選択肢は、その時点でなくなります。

土地だけを探している買主は、建物が残っていても解体を前提に検討できます。

しかし、建物を利用したい買主に対して、解体後に建物を元へ戻すことはできません。

つまり、建物を残した状態の方が、

「建物を使う買主」

「解体して土地として使う買主」

その両方を検討できる場合があります。

一方、先に解体してしまえば、後者しか残らないことになります。

さらに、解体費用を先に支出すれば、その費用をどのように回収するのかという新たな課題も生まれます。

数百万円、場合によってはそれ以上の費用をかけたからといって、その金額がそのまま売却価格へ上乗せできるとは限りません。

一度解体した建物は元には戻せません。

だからこそ、

「古いから壊す」

ではなく、

「残した場合にどのような可能性があるのか」

「誰にとって価値のある建物なのか」

「資産全体の中で、残す意味があるのか」

を確認したうえで、解体するかどうかを判断する。

この順番が、法人所有不動産、地主様の保有資産、資産家の方が所有する土地・建物の価値をできるだけ残し、次の選択肢につなげていくためには大切だと考えています。

 

3.解体費を先に支出すると、売却計画は変わります

解体工事には、まとまった費用が必要になります。

近年、新築工事費の高騰は広く知られるようになりましたが、同時に、解体費用や造成費用、外構工事費など、不動産を売却する前後に必要となる各種工事費も上昇しています。

ここで注意したいのは、

「工事費が上がれば、その分だけ土地の価値も上がる」

わけではないという点です。

むしろ、地価の上昇が限定的な地域では、

「土地価格はそれほど上がっていないのに、解体費や造成費だけが大きく上がっている」

というケースもあります。

その結果、地域によっては、

「建物を解体して更地にするための費用」

よりも、

「更地にした後の土地そのものの市場価格」

の方が低くなってしまうことさえあります。

これは、法人が保有する旧事業所や倉庫、工場、社宅、店舗、あるいは地主様が長年所有されている大型建物などを売却する際には、特に注意したい点です。

一定規模以上の建物になると、解体費も数百万円では収まらず、1,000万円を超えることもあります。

さらに、

・アスベスト等への対応
・基礎や地中構造物の撤去
・残置物の処分
・擁壁や外構の撤去
・造成や整地
・給排水設備の整理

などが加われば、当初想定していた金額を大きく上回ることもあります。

工事費と土地価格は、同じ動きをするとは限りません

例えば、土地としての市場価格が5,000万円程度の不動産があったとします。

そこに建物があり、解体費として1,000万円が必要だった場合、

「1,000万円かけて更地にしたのだから、6,000万円で売りたい」

と考えるのは自然です。

しかし、市場がその土地を5,000万円前後と評価しているのであれば、所有者様が1,000万円を支出したという事情だけで、買主が6,000万円を支払ってくれるわけではありません。

市場価格は、

「売主がいくら費用をかけたか」

ではなく、

「買主がその不動産にいくら払えるか」

によって決まるからです。

結果として、

・1,000万円を先に支出した
・その費用を何とか回収したい
・希望売却価格を下げにくくなった
・市場価格との乖離が大きくなった
・売却期間が長くなった

ということも考えられます。

法人の場合であれば、先に支出した解体費がそのまま資金流出になります。

地主様や資産家の方であっても、保有資産全体の中からまとまった資金を先に投入することになります。

そのため、

「解体費を支払えるか」

だけではなく、

「その資金を、この不動産に先に投入することが本当に合理的なのか」

という視点が重要です。

複数の不動産を保有している場合ほど、資金の使い方を考える必要があります

比較的多くの不動産を保有されている場合には、一つの物件だけを見て判断する必要はありません。

仮に1,000万円の解体費を使うのであれば、

「この不動産を更地にするために1,000万円を使う」

という選択肢だけでなく、

「別の収益物件の改修に使う」

「他の遊休地の整備に使う」

「借入金の返済に充てる」

「新たな不動産取得の自己資金として残す」

といった選択肢もあります。

法人であれば、本業への設備投資や運転資金として活用することも考えられます。

つまり、解体費は単なる経費ではなく、

「保有資産全体の中で、どこへ資金を配分するのか」

という判断でもあります。

解体した結果、売却価格が十分に上昇するのであれば、投資として合理性があります。

しかし、

「解体した方が見た目が良いから」

「更地の方が売りやすそうだから」

という理由だけで大きな資金を投入するのであれば、その前に費用対効果を確認しておく必要があります。

解体後に、さらに工事が必要になる場合もあります

もう一つ注意したいのが、

「解体すれば売却準備は完了する」

とは限らないことです。

建物を解体した後に、

・造成工事
・整地
・擁壁工事
・給排水設備
・進入路の整備
・測量
・分筆
・境界確定

などが必要になる場合があります。

最初は、

「まず建物だけ壊そう」

という話だったものが、

「せっかくなら土地も整えよう」

「道路も直した方が売りやすい」

「水道も引いた方がよい」

と、次々に追加工事へつながることがあります。

その結果、当初予定していた解体費だけでなく、さらに多額の資金を投入することになります。

問題は、それらの工事費をすべて売却価格に上乗せできるとは限らないことです。

だからこそ、

「何をすれば売却価格がどの程度変わるのか」

「どこまで工事をする必要があるのか」

「買主が決まってから工事内容を決めることはできないのか」

を整理する必要があります。

買主が決まってから判断する方法もあります

先に解体せず、既存建物を残した状態で募集することで、選択肢を残せる場合があります。

例えば、

「建物をそのまま利用したい」

という法人や事業者が現れれば、そもそも解体する必要がなくなります。

一方、

「土地だけが欲しい」

という買主であれば、

・引渡しまでに売主が解体する
・買主が取得後に解体する
・解体費相当額を売買価格の中で調整する
・一定の範囲だけ売主側で撤去する

といった条件交渉も考えられます。

この段階であれば、

「誰のために解体するのか」

「どの範囲まで解体すればよいのか」

が明確になります。

先に解体してしまう場合と比べ、必要以上の工事を避けられる可能性があります。

特に事業用不動産では、買主によって必要とする状態が大きく異なります。

既存建物を使いたい企業もあれば、すべて解体して新築したい企業もあります。

一部の建物だけ利用したい事業者もいるかもしれません。

買主が決まる前に所有者様だけで最終形を決めてしまうよりも、一定の余地を残しておく方が合理的な場合があります。

解体によって、買主候補そのものを失うこともあります

既存建物が残っていれば、

「建物を利用する買主」

と、

「建物を解体して土地を利用する買主」

の両方が検討できます。

しかし、先に解体してしまえば、

「建物を利用する買主」

という選択肢はなくなります。

法人が保有する旧事務所、店舗、倉庫、社員寮、研修施設、宿泊施設などでは、所有者様が想定していなかった用途で利用したい事業者が現れることもあります。

所有者様から見れば、

「もう古くて価値がない」

と思っていた建物であっても、

別の事業者から見れば、

「新築するより早い」

「初期投資を抑えられる」

「この規模の建物がすでにあること自体に価値がある」

という評価になることもあります。

解体するということは、こうした可能性も同時に消すということです。

解体は「売却準備」ではなく、一つの投資判断です

解体工事は、

「売るために必要だから、とりあえず行う」

という単純な売却準備ではありません。

まとまった資金を先に投入し、

「その支出によって、不動産全体の価値や売却条件がどれだけ改善するのか」

を判断する、一つの投資です。

特に法人、地主様、資産家の方であれば、

「その物件だけで解体費を回収できるか」

という視点に加え、

「保有資産全体の中で、この資金をここへ使うことが最も合理的か」

まで考えることができます。

だからこそ、

「壊した方が売りやすそうだから」

という理由だけで進めるのではなく、

「解体することで、どれだけ売却条件が良くなるのか」

「その費用を回収できる可能性があるのか」

「既存建物を残した状態で市場の反応を見る方法はないのか」

「買主が決まってから解体範囲を決めることはできないのか」

「他の保有資産に資金を使った方が合理的ではないか」

まで整理したうえで着手することが大切だと考えています。

先に大きな費用を使うほど、その後の選択肢は少なくなります。

だからこそ、壊す前に一度、不動産全体と保有資産全体の両方から考えてみることが重要です。

 

4.広い土地は、まとめて売るほど坪単価が下がりやすくなります

広い土地は、面積が大きくなるほど売却総額も大きくなります。

そして、不動産では一般的に、

「面積が大きくなるほど、坪単価は下がりやすい」

という傾向があります。

これは、不動産に限った特別な話ではありません。

小売りと卸売りの関係にも似ています。

一つずつ購入する場合と、まとめて大量に購入する場合では、まとめて購入する方が一つあたりの単価は下がります。

不動産も同じで、土地をまとめて一括で購入してもらう場合には、その後に必要となる費用や手間、売れ残りのリスクまで買主が引き受けるため、1坪あたりの価格は低くなりやすくなります。

特に、法人が保有する大型の事業用地や、地主様、資産家の方が長年保有されてきたまとまった土地では、この考え方を理解しておくことが大切です。

例えば、坪10万円の土地でも、

100坪なら1,000万円
500坪なら5,000万円
1,000坪なら1億円

となります。

同じ坪単価であっても、面積が大きくなるほど購入に必要な総額は一気に大きくなります。

そうなると、購入できる相手も限られてきます。

100坪であれば一般の住宅購入者も検討できますが、1,000坪となれば、主な買主は不動産会社、建設会社、開発事業者、物流事業者、工場や店舗などを計画する法人といった事業者になります。

つまり、広い土地になるほど、

「欲しい人が少ない」

というよりも、

「購入できる人が少なくなる」

ということです。

この違いは非常に重要です。

土地そのものに魅力がないから買主が少ないのではなく、総額が大きくなることで、資金的に購入できる層が限定されていくということです。

まとめて買う側には、その後の仕事が残ります

不動産会社などが広い土地を一括で購入する場合、土地代金を支払って終わりではありません。

むしろ、購入してからが事業のスタートです。

例えば、

・測量
・分筆
・造成
・道路整備
・給排水工事
・建物の改修
・既存建物の解体
・販売広告
・仲介や販売に関する経費
・借入金の金利
・登記費用や各種税金
・固定資産税
・草刈りや建物管理などの維持費

といった費用が発生します。

さらに、

・予定した価格で売れるのか
・予定した期間で売れるのか
・一部だけ売れ残らないか
・追加の造成工事が必要にならないか
・不動産市況が悪化しないか
・金利が上昇しないか

といったリスクも負担します。

特に法人や事業者が買主になる場合には、単純に「土地が欲しいから買う」のではなく、事業として採算が合うかどうかを見ています。

そのため、

「最終的にいくらで売れそうか」

だけではなく、

「そこから、いくら費用がかかるのか」

「どれくらい時間がかかるのか」

「どれくらいリスクがあるのか」

「どの程度の利益を確保できるのか」

まで考えて購入価格を決めます。

最終的な小売価格と、一括での仕入価格は同じではありません

ここは、広い土地の売却を考えるうえで特に重要な部分です。

例えば、1,000坪の土地を100坪ずつ10区画に分けた場合、最終的には坪10万円で販売できる可能性があるとします。

単純計算では、

1,000坪 × 10万円 = 1億円

です。

すると、

「最終的に1億円で売れるのであれば、1億円で買ってもらえるのではないか」

と思われるかもしれません。

しかし、これは小売価格と仕入価格を同じに考えていることになります。

スーパーや卸売りでも、最終的な販売価格と、まとめて仕入れる価格は同じではありません。

不動産会社も同じです。

1,000坪をまとめて購入した後、

測量して、
分筆して、
造成して、
道路や水道を整備して、
広告を出して、
複数の買主を探し、
すべて売り切るまで資金を寝かせます。

その間にも、金利、税金、管理費などが発生します。

仮に、これらの費用が2,000万円かかれば、1億円で購入した時点で総投資額は1億2,000万円になります。

これでは事業として成り立ちません。

さらに、10区画すべてが予定価格で売れる保証もありません。

そのため、一括で購入する側は、

「将来の小売価格」

から、

「これから必要となる費用」

「資金を立て替える負担」

「売れ残りや値下がりのリスク」

「事業として必要な利益」

を差し引いて購入価格を考えます。

これが、土地をまとめて売るほど坪単価が下がりやすい大きな理由です。

法人や資産家の方ほど「売却総額」ではなく「手残り」で比較する

法人や複数の不動産を保有されている方の場合には、単純な売却価格だけで判断しない方がよいケースがあります。

例えば、

A案
現況のまま一括で売却する

B案
測量、造成、分筆を行い、時間をかけて複数の買主へ売却する

という2つの方法があったとします。

B案の方が最終的な売却総額は高く見えるかもしれません。

しかし、そのために、

・測量費
・造成費
・分筆費
・借入金利
・税金
・維持管理費
・販売期間中の管理負担

などを所有者様側で負担するのであれば、その費用を差し引いた金額で比較する必要があります。

さらに、売却までに数年かかるのであれば、その間の資金拘束や管理負担も考えなければなりません。

法人であれば、その資金を本業へ投入した場合の効果もあります。

資産家の方であれば、他の不動産への組み替えや金融資産への移行など、別の選択肢もあります。

そのため、

「一番高く売れた方法」

ではなく、

「費用、時間、リスクまで含めて、最終的にどの方法が最も合理的だったか」

という視点が大切です。

一括売却の価格が低いからといって、土地の価値が低いとは限りません

一括売却の査定を受けて、

「自分の土地はこんなに安いのか」

と感じる所有者様もいらっしゃいます。

しかし、必ずしも土地そのものの価値が低いわけではありません。

例えば、

「所有者様側が時間をかけて複数の買主へ分けて売る」

場合と、

「一社にまとめて売り、その会社がその後の費用、手間、時間、リスクをすべて負担する」

場合では、同じ土地でも坪単価が違うのは自然なことです。

一括で売却するということは、

「大量にまとめて買ってもらう」

ということでもあります。

その分、単価は下がります。

一方で、

・一度の取引で売却できる
・所有者様が造成や分筆をする必要がない
・売れ残りを心配しなくてよい
・その後の管理負担から解放される
・まとまった資金を早く確定できる

というメリットがあります。

特に法人にとっては、保有不動産を現金化することで、本業への設備投資、借入金の返済、別事業への資金配分などが可能になります。

地主様や資産家の方にとっても、管理負担の軽減、資産の組み替え、相続や承継の準備などにつなげることができます。

そのため、

「坪単価が高い方が必ず良い」

とは限りません。

「坪単価」だけではなく、「誰が費用とリスクを負担するのか」で考える

広い土地の売却では、

「坪いくらなのか」

だけを比較すると、本当の違いが見えにくくなります。

大切なのは、

・測量や分筆を誰が行うのか
・造成費を誰が負担するのか
・売却完了まで誰が待つのか
・金利や固定資産税を誰が負担するのか
・売れ残った場合のリスクを誰が負うのか
・その間の管理を誰が行うのか

という条件まで含めて考えることです。

まとめて早く売れば、その分だけ買主側が多くの費用とリスクを引き受けます。

そのため、坪単価は下がりやすくなります。

反対に、所有者様が時間をかけられるのであれば、土地を分けたり、段階的に売却したりすることで、小売りに近い価格を目指せる可能性があります。

さらに、複数の不動産を所有されている方であれば、

「この土地だけを最高値で売る」

ことより、

「保有資産全体の中で、どの不動産を早く現金化し、どの不動産を時間をかけて売るのか」

という考え方もできます。

広い土地ほど、

「面積が大きいほど坪単価は下がりやすい」

「まとめて買うほど一つあたりの単価は下がる」

という小売りと卸売りに近い考え方で理解すると、価格の仕組みが分かりやすくなります。

そして法人、地主様、資産家の方にとって本当に重要なのは、坪単価の高低だけではありません。

売却価格、必要経費、売却までの時間、管理負担、資金の使い道まで含めて、

「その資産をどの条件で手放すことが、保有資産全体にとって最も合理的なのか」

を考えることが大切です。

 

5.土地を分けることで、買主候補が増える場合があります

前項では、広い土地ほど購入総額が大きくなり、その結果として「買える人」が少なくなるため、坪単価も下がりやすくなるというお話をしました。

では反対に、広い土地を買いやすい規模に分けた場合、何が変わるのでしょうか。

土地を分けることで、一つひとつの売却総額を下げることができます。

例えば、1,000坪の土地を一括で売却する場合、購入できる相手はかなり限られます。

しかし、その土地を計画的に分けることができれば、

・住宅を建てたい個人
・アパートを建築したい投資家
・店舗を出店したい事業者
・事務所や営業所を探している法人
・一定規模の事業用地を探している企業
・不動産会社や建設会社
・周辺で事業を拡張したい近隣法人

など、それぞれ異なる規模の買主が検討できるようになります。

つまり、土地を分ける最大の目的は、

「土地を小さくすること」

そのものではありません。

「購入できる人の範囲を広げること」

にあります。

法人や地主様、比較的多くの不動産を保有されている方の場合には、単に坪単価を上げることだけを目的にするのではなく、

「どのように分ければ、この資産全体の価値をより引き出せるのか」

という視点が大切になります。

一括売却が「卸売り」なら、分割売却は「小売り」に近づける考え方です

前項では、広い土地をまとめて売ることを、小売りと卸売りの関係に例えました。

1,000坪を一社にまとめて購入してもらうのであれば、その買主は測量、造成、分筆、販売、資金負担、売れ残りなど、その後の仕事とリスクを引き受けることになります。

そのため、一坪あたりの購入価格は低くなりやすくなります。

一方、所有者様側で土地をいくつかに分け、買いやすい単位で売却できれば、取引は少しずつ「小売り」に近づいていきます。

例えば、あくまで考え方として、

1,000坪を一括で1社へ売る場合

と、

100坪程度に分けて複数の買主へ売る場合

では、同じ土地であっても購入できる人の数が大きく変わります。

総額が小さくなれば、それまで資金的に購入できなかった層も検討できるようになります。

買主候補が増えれば、一社の提示価格だけで判断する必要もなくなり、結果として坪単価を上げられる可能性があります。

これが、土地を分けて売る大きな意味です。

ただし、法人や資産家の方が保有する一定規模以上の不動産では、

「小さく分けて高く売ればよい」

という単純な判断では足りません。

分割に必要な費用、売却に要する期間、その間の管理負担、税金、資金回収の時期まで含めて比較する必要があります。

ただし、「細かく分ければ分けるほど高く売れる」わけではありません

ここは非常に重要です。

土地を分ければ、必ず価値が上がるわけではありません。

むしろ、分け方を間違えることで、不動産全体の価値を下げてしまうことがあります。

検討しなければならないのは、

・道路にどのように接しているか
・各区画に十分な間口を確保できるか
・上下水道をどのように引き込むか
・排水先を確保できるか
・土地の高低差はどうなっているか
・造成工事がどこまで必要か
・既存建物を残すのか
・建物を残す場合、必要な敷地を確保できるか
・駐車場をどこまで残す必要があるか
・最後に残る土地にも利用価値があるか
・将来さらに売却や活用をする際に支障がないか

といった点です。

単純に面積だけを均等に分ければよいわけではありません。

特に、地主様や複数の不動産を保有されている方の場合、

「今回売る部分」

だけではなく、

「今回残す部分が、その後も資産として機能するか」

まで考えることが重要です。

特に注意したいのは「一番売りやすいところから売る」という考え方です

所有者様からすると、

「道路に面した一番条件の良いところから売れば、早く売れるのではないか」

と思われるかもしれません。

確かに、その区画だけを見れば売りやすいでしょう。

しかし、不動産全体で考えると、それが正解とは限りません。

例えば、道路に面した土地を先に売却した結果、その奥に残った土地の道路への接続が悪くなれば、残地の利用価値は大きく下がります。

また、

・水道管を通す場所がなくなった
・工事車両が入れなくなった
・十分な駐車場が確保できなくなった
・既存建物を利用するための敷地が不足した
・残った土地だけでは事業利用が難しくなった
・将来の分割や売却が難しくなった

ということも考えられます。

先に売った区画では良い価格が得られても、残った土地の価値を大きく下げてしまえば、保有資産全体として得をしたとは言えません。

土地を分けて売る場合には、

「最初の一区画をいくらで売れるか」

だけではなく、

「最後の一区画まで、どのような価値を残せるか」

まで考えることが重要です。

特に、代々保有してきた土地や、将来の相続・承継を想定している不動産では、この視点が欠かせません。

既存建物がある場合は、さらに慎重な計画が必要です

既存建物がある不動産では、土地と建物を別々に考えることはできません。

例えば、建物そのものにはまだ利用価値があったとしても、土地を先に売却した結果、

・駐車場が不足する
・建物への進入路が狭くなる
・建物利用に必要な空地がなくなる
・増改築や将来の解体工事が難しくなる
・事業用途として必要な敷地面積を満たせなくなる

といった状態になれば、建物の価値まで下げてしまいます。

反対に、

「建物とその利用に必要な土地は残す」

「空いている部分だけを先に売る」

「建物付き区画と更地区画に分ける」

「将来的に建物を売却できる形を維持しながら余剰地だけを処分する」

といった方法が適している場合もあります。

前項まででお伝えした「既存建物をすぐに壊さない」という考え方と、土地を分ける考え方は、別々の話ではありません。

土地と建物を一体として見ながら、

「何を残せば、最も多くの可能性を残せるのか」

を考える必要があります。

分筆にも費用と時間がかかります

当然ながら、分割売却にもコストがあります。

例えば、

・確定測量
・分筆登記
・造成工事
・給排水工事
・道路整備
・擁壁工事
・農地転用や開発許可などの各種手続き

が必要になる場合があります。

さらに、分割後の土地を一つずつ売却するのであれば、売却完了までの期間も長くなる可能性があります。

その間、

・固定資産税
・草刈り
・建物管理
・借入金利
・各種維持費

などが発生することもあります。

したがって、

「一括で売った場合の金額」

と、

「分けて売った場合の最終的な売却総額」

だけを比べても、本当の比較にはなりません。

必要となる費用と時間を差し引いたうえで、

「最終的に所有者様の手元にいくら残るのか」

を見る必要があります。

法人であれば、資金回収までにかかる期間も重要です。

例えば、分割売却によって1,000万円高く売れる見込みがあったとしても、そのために数年間資金化できないのであれば、その期間に本業や別の投資へ資金を回せないという問題もあります。

地主様や資産家の方であれば、保有資産全体の中で、

「この土地だけに何年も時間をかけることが合理的なのか」

という視点も必要です。

売却総額だけではなく、時間と資金効率まで含めて判断することが大切です。

2つに分けるだけでも、大きく変わる場合があります

必ずしも住宅地のように細かく分ける必要はありません。

例えば1,000坪の土地であれば、

500坪と500坪

あるいは、

300坪と700坪

というように、2つに分けるだけで買主層が変わる場合もあります。

一括では購入できなかった法人でも、半分程度なら取得できるかもしれません。

例えば、

・店舗用地
・営業所
・物流拠点
・小規模工場
・資材置場
・介護、福祉事業
・収益不動産建設用地

など、必要とする土地面積は事業者によって大きく異なります。

また、

「この部分だけ欲しい」

という隣接事業者や近隣所有者が現れることもあります。

特に、複数の土地を保有されている地主様や資産家の方であれば、

「全部を売る必要はない」

という選択肢を持てること自体が強みになります。

必要な部分だけを売却して現金化し、残りは保有する。

収益を生む部分は残して、管理負担の大きい部分を売る。

将来性の高い部分を残し、それ以外を整理する。

こうした資産の組み替えも可能になります。

複数の売却方法を同時に検討することもできます

土地を分けて売る可能性を検討したからといって、必ず分割しなければならないわけではありません。

例えば、

「全体をこの金額なら一括売却する」

「一括で購入する法人がいなければ2つに分ける」

「一定期間、一括売却と分割売却の両方で買主を探してみる」

「事業者向けには全体、一般向けには一部という条件で反応を見る」

といった進め方も考えられます。

一定規模以上の不動産では、実際の市場に情報を出してみなければ分からないことも少なくありません。

一括取得を希望する法人が現れるかもしれません。

一部だけを希望する事業者が複数現れるかもしれません。

隣接企業から事業拡張のために購入したいという話が出ることもあります。

最初から一つの方法だけに絞らず、複数の条件で市場の反応を見ることも、不動産の価値を確認する一つの方法です。

「高く売る」よりも「資産全体の価値を落とさずに売る」

土地を分ける目的を、

「坪単価を高くするため」

だけで考えてしまうと、判断を誤ることがあります。

法人、地主様、資産家の方にとって本当に大切なのは、

「最終的に保有資産全体から、どれだけ価値を引き出せるか」

ということです。

一括で売る方が合理的な土地もあります。

2つ程度に分ける方がよい土地もあります。

時間をかけて複数区画として売却した方がよい土地もあります。

既存建物を残し、余剰地だけを売却する方がよいケースもあります。

一部を売却して資金化し、残った土地を収益資産として持ち続けるという考え方もあります。

したがって、

「土地を分ければ高く売れる」

ではなく、

「誰が買える大きさにするのか」

「何を残すのか」

「どこから売るのか」

「最後に残る土地まで価値を維持できるのか」

「売却後の保有資産全体が、どのような状態になるのか」

ここまで考えたうえで分割計画を立てることが大切です。

前項の「まとめて売れば単価は下がりやすい」という考え方と、この「分けることで買主層を広げる」という考え方は表裏一体です。

広い土地や複数の不動産を保有しているからこそ、一括売却だけに限定せず、

「全部を売る」

「一部を売る」

「分けて売る」

「残して活用する」

という複数の選択肢を比較できます。

その選択肢の多さ自体が、法人、地主様、資産家の方が持つ大きな強みでもあります。

その強みを活かしながら、保有資産全体の価値をできるだけ損なわない売却方法を考えることが重要です。


6.代金を受け取る時期によって、売却条件は変わります

不動産売却では、

「いくらで売るか」

だけではなく、

「いつ代金を受け取るか」

も非常に重要な条件です。

特に、法人が所有する事業用不動産、地主様が保有するまとまった土地、資産家の方が所有する複数の不動産では、売却代金を早く一括で受け取るのか、それとも時間をかけて段階的に受け取るのかによって、売却条件だけでなく、その後の資金計画まで大きく変わることがあります。

法人であれば、

・借入金の返済に充てる
・本業への設備投資に振り向ける
・新規事業の資金にする
・別の不動産へ組み替える

といった資金需要があります。

地主様や資産家の方であれば、

・他の保有不動産の修繕や再投資
・相続や資産承継に向けた現金化
・収益不動産への組み替え
・金融資産を含めた資産配分の見直し

なども考えられます。

そのため、単純に

「一番高い金額を提示した方法を選ぶ」

のではなく、

「いつ、いくらの資金が必要なのか」

まで含めて売却方法を考えることが重要です。

早く全額を受け取る場合、買主側の負担は大きくなります

例えば、不動産会社が土地全体を先に買い取り、所有者様へ全額を支払う場合を考えてみます。

所有者様にとっては、

・売却時期が確定する
・代金を一括で受け取れる
・その後の販売状況を気にしなくてよい
・固定資産税や維持管理の負担から早く離れられる
・次の資金計画を立てやすくなる

という大きなメリットがあります。

特に法人にとっては、

「いくらで売れるか」

だけではなく、

「いつ資金化できるか」

が重要になることがあります。

多少売却価格が下がったとしても、早期に資金を確定できることで、本業への投資、借入金の圧縮、次の不動産取得などにつながるのであれば、結果として合理的な判断になる場合もあります。

一方で、不動産会社側は、その時点から土地を保有し、その後の販売が完了するまで多くの負担を引き受けます。

例えば、

・購入資金の調達
・借入金の金利
・固定資産税
・登記費用
・不動産取得に伴う税負担
・草刈りや建物管理などの維持管理費
・測量、分筆、造成などの費用
・販売広告費
・売れ残りリスク
・値下がりリスク

などです。

つまり、所有者様が早く確実に全額を受け取る代わりに、その後に発生する時間、費用、資金負担、リスクを買主側が引き受けることになります。

そのため、早期一括で買い取る場合の価格は、どうしても低くなりやすくなります。

これは、

「不動産の価値が低いから」

というよりも、

「買主が先に資金を出し、その後の費用とリスクまで引き受けるから」

と考えると分かりやすいと思います。

お金にも「時間」というコストがあります

例えば、所有者様へ5,000万円を先にお支払いし、その土地を売り切るまで2年かかるとします。

不動産会社は、その5,000万円を2年間使い続けることになります。

借入によって購入していれば、その間は金利が発生します。

自己資金で購入していても、その5,000万円を別の事業に使えないという資金拘束が生じます。

さらに、その間には固定資産税や管理費も必要です。

つまり、

「今日5,000万円を支払うこと」

と、

「土地が売れた2年後に5,000万円を支払うこと」

は、買主にとって同じではありません。

これは所有者様側にも同じことが言えます。

法人であれば、今日受け取った5,000万円を本業へ投入することができます。

資産家の方であれば、別の収益資産へ組み替えることもできます。

反対に、2年間待つのであれば、その間に得られたはずの収益や投資機会も考慮する必要があります。

そのため、売却金額を比較するときには、

「金額」

だけではなく、

「その資金をいつ受け取れるのか」

まで含めて考えることが大切です。

反対に、売れた分から受け取る方法もあります

前項でご説明したように、広い土地をいくつかに分けて売却する場合には、

「売れた区画ごとに、その部分の代金を受け取る」

という方法も考えられます。

例えば、4区画に分けて売却する場合、

1区画目が売れたら、その部分の代金を受け取る。

2区画目が売れたら、次の代金を受け取る。

というように、売却に合わせて段階的に精算していきます。

この方法では、不動産会社が土地全体の代金を最初から立て替える必要がありません。

そのため、

・借入金利
・資金拘束
・取得時の税負担
・長期間保有するリスク

などを抑えられる可能性があります。

買主側の負担が軽くなれば、その軽くなった部分を所有者様への支払条件に反映できる可能性があります。

つまり、

「代金を受け取る時期を待てる」

ということ自体が、一つの売却条件になります。

特に、複数の不動産を保有されている方の場合には、

「この不動産から、今すぐ全額を受け取る必要があるのか」

という点を考えてみる価値があります。

他にも安定した収益や十分な手元資金があり、急いで現金化する必要がないのであれば、時間を条件として提供することで、より良い売却条件を目指せる場合があります。

一部を先に資金化し、残りは時間をかける方法もあります

選択肢は、

「全部を今すぐ売る」

か、

「全部を時間をかけて売る」

の二つだけではありません。

例えば、

「一部の土地を先に売却して必要な資金だけ確保する」

「残った部分については、時間をかけて条件の良い買主を探す」

という方法も考えられます。

法人であれば、必要な設備投資額や返済額だけを先に確保し、残った資産については急いで売却しないという判断もできます。

地主様や資産家の方であれば、相続税や納税資金、他の不動産の修繕費など、必要となる資金だけを先に確保し、残りは保有を続けるという考え方もあります。

複数の資産を持っているからこそ、

「全部売るか、全部残すか」

ではなく、

「どの資産を、どの程度、いつ現金化するか」

という選択ができます。

「早く安く」か「遅く高く」かという単純な話ではありません

もちろん、

早く受け取れば必ず安い。

遅く受け取れば必ず高い。

という単純な話ではありません。

土地の立地、需要、分割の可否、造成費、既存建物、法令上の条件、市況などによって結果は変わります。

ただし、同じ不動産、同じ売却計画で比較するのであれば、

「誰がいつ資金を負担するのか」

は、価格を決める大きな要素になります。

所有者様が、

「すぐに全額を受け取る必要はない」

「売れた分から順番に受け取ればよい」

という条件を受け入れられるのであれば、売却方法の選択肢は増えます。

逆に、

「決算期までに資産を整理したい」

「借入金を返済したい」

「相続人間で早く精算したい」

「次の投資資金を確保したい」

という事情があれば、多少価格が下がったとしても、早期一括売却の方が合理的な場合があります。

どちらが正しいということではありません。

所有者様の資産状況や資金需要によって、適した方法が変わります。

名義の移し方によっても費用は変わります

さらに、売却代金を受け取る時期だけでなく、

「所有権をどのように移すのか」

によっても取引全体の費用は変わる場合があります。

例えば、不動産会社が一度土地を購入し、

所有者様

不動産会社

最終の買主

という順番で所有権を移転すると、不動産会社が所有権を取得するための登記費用や税負担などが発生します。

一方、取引内容によっては、「第三者のためにする契約」という方法を利用し、

所有者様

最終の買主

と、所有権を直接移転する方法を検討できる場合があります。

不動産会社が中間で所有権を取得しないため、その部分で発生する費用を抑えられる可能性があります。

省くことのできた費用があれば、その分を所有者様への条件に反映できることもあります。

特に一定規模以上の不動産では、取引金額が大きいため、

「どのような契約形態にするのか」

「どこで所有権を移すのか」

という違いが、最終的な手残りにも影響する場合があります。

ただし、この方法はすべての取引で利用できるわけではありません。

契約内容や対象不動産、取引条件を整理し、司法書士、税理士などの専門家と確認しながら進める必要があります。

売却価格だけを見ると、条件の違いが見えなくなります

例えば、

A案 5,000万円で今すぐ一括買取

B案 5,500万円を目標に、売れた区画ごとに順次精算

という2つの提案があったとします。

金額だけを見ると、5,500万円の方が有利に見えます。

しかし、

・いつ全額を受け取れるのか
・売れ残った土地はどうなるのか
・固定資産税を誰が負担するのか
・測量や造成費を誰が負担するのか
・途中で市況が変わった場合はどうするのか
・その間の管理を誰が行うのか
・資金化を待っている間に別の投資機会を逃さないか

まで確認しなければ、本当にどちらが有利なのかは判断できません。

反対に、5,000万円の一括買取についても、

「500万円安い」

という点だけを見るのではなく、

「その500万円の差によって、売却完了までの時間、費用、管理、売れ残りリスクを買主へ移し、5,000万円をすぐに別の目的へ使える」

と考えることもできます。

法人、地主様、資産家の方ほど、この「資金を次にどう使うか」という視点が重要になります。

保有資産全体の中で、資金化の順番を考える

複数の不動産を保有されている場合には、すべての資産を同じ方法で売却する必要はありません。

例えば、

・市場性が高い不動産は時間をかけて高値を目指す
・管理負担の大きい不動産は早期に現金化する
・収益性の高い不動産は保有する
・将来性のある土地は次世代へ残す
・利用予定のない事業用地は法人の資金需要に合わせて売却する

というように、それぞれ異なる方針を持つことができます。

一つの不動産だけを見て、

「高いか、安いか」

を判断するのではなく、

「保有資産全体の中で、この不動産をいつ、どのように資金化するのが合理的なのか」

という視点を持つことで、選択肢は大きく広がります。

重要なのは「売却価格」と「売却条件」を切り離さないことです

広い土地や事業用不動産では、

「坪いくらで売れるか」

という数字だけで条件を比較することはできません。

重要なのは、

・いつ代金を受け取るのか
・一括で受け取るのか、分割して受け取るのか
・誰が購入資金を先に負担するのか
・売れるまでの金利や税金を誰が負担するのか
・造成や販売の費用を誰が負担するのか
・売れ残りのリスクを誰が負うのか
・所有権をどのように移すのか
・受け取った資金を次にどう使うのか

まで含めて考えることです。

前項でお伝えした、

「土地をまとめて売るのか、分けて売るのか」

という考え方と、

「代金をいつ受け取るのか」

という考え方は、密接につながっています。

土地を分ける。

売れた部分から代金を受け取る。

必要な資金だけ先に確保する。

残った土地は時間をかけて売る。

必要に応じて名義の移し方を工夫する。

こうした条件を組み合わせることで、一括売却とは異なる売却方法を設計できる場合があります。

「早く、確実に現金化したい」のか。

「時間をかけても、できるだけ手元に残る金額を増やしたい」のか。

「一部だけ資金化し、残りの資産は保有したい」のか。

「売却代金を次の事業や投資へ早く振り向けたい」のか。

法人、地主様、資産家の方の場合には、こうした資産全体の目的を最初に整理し、それに合わせて売却条件を組み立てることが大切だと考えています。



7.売る前・壊す前に、不動産全体の価値を整理する

最終的に重要なのは、

「いくらで売れるか」

だけではありません。

特に、法人が所有する事業用不動産、地主様が長年所有されてきたまとまった土地、比較的多くの不動産を保有されている所有者様、資産家の方が保有する土地や建物については、単純な査定価格だけで判断すると、本来持っていた可能性を十分に活かせないことがあります。

一つの不動産だけを見るのではなく、

「保有資産全体の中で、この不動産をどう位置付けるのか」

という視点を持つことが大切です。

法人であれば、本業との関係、遊休資産の整理、資金需要、借入金、今後の設備投資なども判断材料になります。

地主様や資産家の方であれば、収益性、管理負担、将来の相続や資産承継、他の不動産とのバランスまで含めて考える必要があります。

売却前には、少なくとも次のような点を整理しておく必要があります。

・既存建物を残すのか、解体するのか
・土地全体を売るのか、一部を残すのか
・一括売却するのか、段階的に売却するのか
・価格を優先するのか、売却時期を優先するのか
・代金を一括で受け取るのか、順次受け取るのか
・どのような買主に取得してもらいたいのか
・売却後の資金を何に使うのか
・他の保有不動産とのバランスをどう考えるのか
・今後の相続や資産承継をどう考えるのか

これらは、それぞれ別々の問題ではありません。

例えば、既存建物を残すのであれば、その建物を活用できる買主を想定する必要があります。

土地を分けるのであれば、残地の接道や給排水、駐車場、既存建物との関係まで考える必要があります。

早く現金化したいのであれば、不動産会社による一括買取という選択肢もありますが、その分だけ買主側の費用やリスクが増え、価格は低くなりやすくなります。

反対に、時間をかけて段階的に売却できるのであれば、買主候補を広げたり、費用負担を抑えたりすることで、売却条件を改善できる可能性があります。

また、複数の不動産を保有されている方であれば、

「この不動産だけを最高値で売る」

という考え方だけでなく、

「管理負担の大きい資産を先に整理する」

「収益性の高い資産は残す」

「将来性のある土地は次世代へ承継する」

「売却代金を別の資産へ組み替える」

といった判断もできます。

つまり、不動産の価値は、

「土地はいくら」

「建物はいくら」

という単純な足し算だけでは決まりません。

どのような条件で、誰に、どの順番で、どの状態で売却するのか。

そして、売却後の資金や残った資産をどうするのか。

この組み合わせによって、同じ不動産でも結果が変わることがあります。

ポジティブな面とネガティブな面を、どちらも整理する

一定規模以上の不動産や事業用不動産には、必ずと言ってよいほど、良い面と課題の両方があります。

例えば、

「幹線道路から近い」

という強みがあっても、

「大型車両の出入りには改良が必要」

という課題があるかもしれません。

「建物の規模が大きい」

ということが、

ある事業者には大きな魅力になり、

別の事業者には維持費の負担として映ることもあります。

「土地が広い」

ということも、

将来の拡張性という強みになる一方で、

購入総額が大きくなり買主を限定する要因にもなります。

さらに法人所有の不動産であれば、

「現在の本業では使っていない」

という点が遊休資産という課題になる一方で、

「すでに土地と建物が一体で存在している」

ことが、新規事業を考える別の法人にとって魅力になることもあります。

地主様や資産家の方が長年保有されている土地についても、

「管理が大変」

という面がある一方で、

「まとまった土地として残っている」

こと自体が、事業者にとって大きな価値になる場合があります。

大切なのは、ポジティブな面だけを強調して販売することではありません。

反対に、ネガティブな条件を見て、

「この不動産は難しい」

と最初から決めつけることでもありません。

良い点と課題の両方を整理し、

「誰にとって価値があるのか」

「どのような用途なら課題を上回る魅力になるのか」

を考えることが重要です。

一人、一社の判断だけで方向性を決めない

こうした検討では、不動産会社だけですべてを判断できるわけではありません。

必要に応じて、

・土地家屋調査士
・司法書士
・税理士
・建築士
・建設会社
・解体業者
・造成業者
・金融機関
・行政
・各分野の専門業者

などと意見交換を行いながら整理する必要があります。

例えば、解体業者に相談すれば解体の観点から、建設会社に相談すれば建築の観点から、それぞれ専門的な意見を得ることができます。

税理士であれば税務面、金融機関であれば資金面、土地家屋調査士であれば測量や分筆の観点から、それぞれ異なる意見が出てきます。

どれも大切な意見です。

ただし、一つの専門分野からの意見だけで、

「壊す」

「建て替える」

「造成する」

「売却する」

と決めてしまうのではなく、それぞれの選択肢を不動産全体、さらには保有資産全体の中で比較することが重要です。

複数の専門家の意見を聞き、そのメリットとデメリットを整理し、所有者様と情報を共有しながら方向性を決めていく。

この過程そのものが、不動産価値を引き出すための大切な作業だと考えています。

市場に聞いてみなければ分からないこともあります

不動産の活用方法について、机上で考えられることには限界があります。

一括売却を希望する法人が現れるかもしれません。

建物をそのまま利用したい事業者が現れるかもしれません。

土地の一部だけを希望する隣接所有者がいるかもしれません。

想定していなかった業種から、

「この建物と土地の組み合わせだから使いたい」

という相談が入ることもあります。

特に事業用不動産では、買主によって評価するポイントが大きく異なります。

物流会社であれば道路や敷地形状を重視するかもしれません。

宿泊事業者であれば既存建物や立地を重視するかもしれません。

周辺企業であれば、現在の事業所に隣接していることそのものに価値を感じるかもしれません。

そのため、条件によっては、

・現況のまま一括売却
・建物を残した売却
・一部売却
・分割売却
・法人向けの事業用地としての募集
・既存建物の活用を前提とした募集

など、複数の条件を同時に視野に入れながら市場の反応を確認する方法も考えられます。

最初から答えを一つに決めるのではなく、市場の反応も重要な情報の一つとして捉え、最も可能性の高い方向へ条件を整理していく考え方です。

先にお金を使うことが、必ず価値を高めるとは限りません

これまでの項目でも触れてきましたが、

「解体する」

「造成する」

「整備する」

といった工事を先に行えば、必ず売却条件が良くなるわけではありません。

数百万円、数千万円を投入したからといって、その金額がそのまま売却価格へ上乗せされるとは限りません。

むしろ、先に費用を支出したことで、

「この費用だけは回収したい」

という条件が加わり、売却価格の自由度を下げてしまうこともあります。

法人の場合には、その資金を本業へ投資する選択肢もあります。

複数の不動産を保有されている方であれば、別の物件の修繕や収益性向上へ使う方法もあります。

資産家の方であれば、新たな不動産や金融資産への組み替えに使うこともできます。

つまり、

「この不動産にお金をかけること」

だけを見るのではなく、

「保有している資産や資金全体の中で、ここへお金を使うことが本当に最善なのか」

という視点が重要です。

だからこそ、

何をするかを決める前に、

「何もしない状態では、どのような可能性があるのか」

も確認しておく必要があります。

壊す前。

分ける前。

造成する前。

まとまった費用を投入する前。

この段階で選択肢をできるだけ広く持っておくことが大切です。

現在も、宿泊施設や大型事業用地の売買に携わっています

有限会社ユーハイムでは、現在も宿泊施設や大型の事業用地など、一般的な住宅用不動産とは性質の異なる売買案件に携わっています。

こうした案件は、

「条件が良いから簡単に売れる」

あるいは、

「問題があるから売れない」

というほど単純ではありません。

それぞれに魅力があり、それぞれに課題があります。

私たちは、その両方を整理しながら、

・この不動産の強みは何か
・どの部分が売却の障害になり得るのか
・どのような法人や事業者を買主として想定できるのか
・先に解決すべき問題は何か
・逆に、今は手を加えない方がよい部分はどこか
・売却後、所有者様の資産全体はどのような状態になるのか

といった内容を所有者様と共有しながら進めています。

必要に応じて各専門家や協力業者とも意見交換を行い、一つずつ条件を整理していきます。

規模が大きくなるほど、売却までに確認すべきことも増えます。

関係する専門家や行政、金融機関なども増えます。

売却金額が大きくなるほど、一つの判断が資産全体へ及ぼす影響も大きくなります。

だからこそ、急いで結論を出すのではなく、一つずつ確認しながら確実に進めることを大切にしています。

不動産には「売り方によって引き出せる価値」があります

不動産には、

「そのままの価値」

だけではなく、

「売り方によって引き出せる価値」

があります。

一括で売却することで、早く確実に資金化できる価値。

土地を分けることで、買主候補を増やせる価値。

既存建物を残すことで、新しい用途につながる価値。

一部だけを売却することで、必要な資金を確保しながら残りの資産を保有できる価値。

時間をかけることで、より良い条件を目指せる価値。

法人であれば、遊休不動産を現金化し、本業へ資金を振り向ける価値もあります。

地主様や資産家の方であれば、資産を整理し、収益性や管理負担、相続や承継を考えながら組み替えていく価値もあります。

それぞれがあります。

だからこそ、何かに着手する前に、

「ほかに選択肢はないだろうか」

と一度考えてみることが大切です。

有限会社ユーハイムでは、土地だけを見るのではなく、既存建物、土地の分け方、売却時期、代金の受け取り方、法令上の条件、必要となる工事や費用、そして他の保有資産とのバランスまで含め、不動産全体を整理しながら売却方法を検討しています。

一つの方法を押しつけるのではなく、複数の可能性を比較する。

ポジティブな面とネガティブな面の両方を整理する。

必要に応じて専門家や協力業者と意見交換する。

そして、その内容を所有者様と共有したうえで、

「この不動産にとって、どの進め方が最も合理的なのか」

「保有資産全体にとって、どの判断が最も合理的なのか」

を一緒に考えていく。

それが、法人、地主様、比較的多くの不動産を保有されている所有者様、資産家の方が持つ不動産の価値を、できるだけ引き出すために大切なことだと考えています。


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湯 田 圭 一(ゆだ・けいいち)
(有)ユーハイム 代表取締役。1972年、東京都西東京市生まれ。
宅地建物取引士として約25年にわたり不動産業に従事。
茨城県宅地建物取引業協会 水戸支部 幹事として、地域不動産業界の発展にも注力。
空き家対策、相続不動産、事業用地のマッチングなど、実務に即した現場提案に定評がある。

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