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2026年8月23日

買いたい

【不動産は「安いから買う」ではなく、「使えるから買う」】 ~法人・事業者・投資家が不動産購入で見るべき7つのポイント~

 【不動産は「安いから買う」ではなく、「使えるから買う」】  ~法人・事業者・投資家が不動産購入で見るべき7つのポイント~

1.価格だけで不動産を比較しない

不動産を購入するとき、まず目に入るのは「価格」です。

土地であれば坪単価。

建物付きであれば総額。

投資用不動産であれば利回り。

もちろん、価格は重要です。

しかし、法人、事業者、投資家、資産家の方が不動産を購入する場合には、

「安いか、高いか」

だけで判断しない方がよいと思います。

本当に比較したいのは、

「その価格で、どのような条件の不動産を取得できるのか」

という点です。

例えば、同じ3,000万円の土地でも、

・前面道路の幅員や接道条件
・土地の形状
・間口
・高低差
・上下水道
・排水条件
・用途地域
・建ぺい率、容積率
・開発や許認可の必要性
・既存建物の有無
・既存設備の利用可能性
・大型車両の進入可否
・駐車場の確保
・周辺環境
・将来の分割可能性

などによって、実際の使いやすさは大きく変わります。

つまり、不動産価格は単独で見るのではなく、

「その価格の中に、どのような条件や価値が含まれているのか」

まで確認する必要があります。

坪単価が安い土地が、一番得とは限りません

例えば、

A土地 坪8万円
B土地 坪10万円

という二つの土地があったとします。

坪単価だけを見れば、当然A土地の方が安く見えます。

しかしA土地には、

道路との高低差がある。

上下水道の引込みが必要。

造成が必要。

土地形状が使いにくい。

大型車両の進入が難しい。

といった条件があるかもしれません。

一方、B土地は、

道路との高低差が少ない。

上下水道が利用できる。

土地形状が良い。

駐車場を配置しやすい。

すぐ建築計画に入れる。

という条件かもしれません。

この場合、

「坪8万円と坪10万円」

だけを比較しても、本当の差は分かりません。

大切なのは、

「利用できる状態まで含めて、どちらが合理的か」

という比較です。

価格差には、理由があることが多い

不動産には、同じ地域でも価格差があります。

その理由は、

単純に売主が高く設定している。

安く設定している。

ということだけではありません。

例えば、

道路条件が良い。

角地である。

間口が広い。

インフラが整っている。

造成済みである。

既存建物が利用できる。

大型車両が入れる。

事業用途の選択肢が多い。

将来分割できる。

といった違いが価格に反映されていることがあります。

反対に、価格が安い物件には、

「買った後に買主が対応しなければならない部分が多い」

というケースもあります。

ですから、

「他より100万円高い」

「坪単価が2万円高い」

という数字だけを見るのではなく、

「その差額で、何を買っているのか」

を考えてみることが重要です。

法人や事業者は「事業に使える価値」で考える

法人や事業者が不動産を購入する場合には、一般的な相場だけでは判断できないことがあります。

例えば、ある土地が周辺相場より少し高くても、

自社の既存拠点に近い。

主要道路へ出やすい。

大型車両が利用できる。

従業員が通勤しやすい。

必要な駐車台数を確保できる。

事業拡張の余地がある。

のであれば、その会社にとっては価格以上の価値があるかもしれません。

不動産の価値は、

「市場全体にとっていくらか」

だけではなく、

「自分の事業にとって、どれだけ役に立つか」

によっても変わります。

例えば、少し高い土地を購入することで配送時間を毎日短縮できるのであれば、その時間短縮が長期的な利益につながることもあります。

店舗であれば、視認性や交通量の差が売上に影響することもあります。

事務所であれば、立地によって採用や営業効率が変わることもあります。

つまり法人の場合、不動産価格だけではなく、

「この場所を取得することで、事業にどのような効果があるのか」

まで含めて考える必要があります。

投資家や資産家は「価格」と「将来価値」を分けて考える

投資家や資産家の方の場合には、

「安く買えるか」

に加えて、

「その資産を今後どう動かせるか」

を見ることも大切です。

例えば、

購入価格は安いが、将来の買主が限られる土地。

少し高いが、複数の用途があり、売却や賃貸もしやすい土地。

どちらが良いかは、購入時の価格だけでは判断できません。

また、

収益性。

将来の土地価値。

管理負担。

流動性。

売却しやすさ。

なども重要になります。

資産として不動産を購入するのであれば、

「いくらで買えるか」

だけではなく、

「買った後、この資産がどのような役割を果たすのか」

まで考えることが必要です。

「安い土地を買ったのに、結局高くついた」は珍しくありません

不動産購入では、

「土地を安く買えた」

ということだけで安心してしまうと、その後に予想外の費用がかかることがあります。

例えば、

造成。

擁壁。

伐採。

解体。

給排水。

外構。

道路工事。

地盤対策。

などです。

土地価格が500万円安くても、購入後に800万円の工事が必要になれば、結果は逆転します。

そのため、

「安い物件を探す」

より、

「購入後まで含めて合理的な物件を探す」

という考え方が重要です。

次の項目では、この部分をさらに掘り下げて、

「買った後にいくらかかるのか」

という総投資額の考え方について触れていきます。

不動産会社によって、提案できる範囲も違います

不動産会社にも、さまざまなタイプがあります。

物件を紹介し、売買を仲介することを中心としている会社。

住宅販売を得意としている会社。

収益不動産を得意としている会社。

事業用地や大型物件を扱う会社。

それぞれ得意分野があります。

一方で、不動産によっては、

「この土地はいくらです」

という説明だけでは、買主が判断しにくいことがあります。

例えば、

どこまで造成が必要なのか。

既存建物を利用できるのか。

解体するといくらかかるのか。

駐車場をどのように整備できるのか。

給排水をどうするのか。

といったことまで整理して、初めて購入判断ができる物件もあります。

(有)ユーハイムでは、物件によっては不動産売買だけでなく、協力業者や専門家と連携しながら、必要な工事や整備についても一緒に検討しています。

例えば、

現況のまま購入していただく。

売主側で一定の工事を行ってから引き渡す。

買主様の用途に合わせて必要な工事内容を整理する。

といった方法があります。

不動産を「土地だけ」「建物だけ」として見るのではなく、

「買った後、どのような状態にすれば使えるのか」

まで含めて考える。

こうした視点を持つと、物件価格の見え方も変わります。

安い物件より「合理的な物件」を選ぶ

不動産購入で目指したいのは、

「一番安い物件を買うこと」

ではないと思います。

重要なのは、

「支払う価格に対して、どれだけの価値を得られるか」

です。

道路条件。

土地形状。

インフラ。

既存建物。

利用開始までの時間。

将来の選択肢。

こうしたものを総合して、

「この価格なら合理的だ」

と判断できる不動産を選ぶ。

特に法人、事業者、投資家、資産家の方であれば、

「価格の安さ」

より、

「資金を投じるだけの理由があるか」

を見ることが重要です。

不動産を比較するときには、

「坪いくらか」

だけではなく、

「その価格で何を手に入れられるのか」

を確認する。

これが、不動産を価格だけで選ばないための第一歩だと思います。

 

2.「買った後にいくらかかるか」を先に考える

前項では、不動産を「安い・高い」だけで比較するのではなく、

「その価格で、どのような条件の不動産を取得できるのか」

を見ることが大切だとお伝えしました。

その考え方をさらに進めると、不動産購入で確認したいのは、

「いくらで買えるか」

だけではありません。

本当に重要なのは、

「買って、実際に使える状態になるまで総額いくらかかるのか」

ということです。

特に、法人、事業者、投資家、資産家の方が不動産を購入する場合には、この視点が非常に重要です。

購入価格が安くても、その後に多額の工事費や手続費用が必要になれば、結果として高い買い物になることがあります。

反対に、購入価格そのものは少し高くても、必要な整備が済んでいて、早く利用を開始できるのであれば、全体としては合理的な購入になる場合があります。

不動産の購入価格は、総投資額の一部にすぎません

例えば、土地を3,000万円で購入したとします。

しかし、その土地を実際に利用するために、

・造成
・解体
・建物改修
・給排水工事
・外構工事
・擁壁工事
・伐採、伐根
・測量、分筆
・登記
・各種許認可
・融資に伴う費用
・税金
・専門家への費用

などが必要になることがあります。

事業用不動産であれば、さらに、

・駐車場整備
・看板
・消防設備
・空調設備
・電気容量の増強
・業務用設備
・舗装

など、用途に応じた追加投資が必要になることもあります。

そのため、

「3,000万円の物件」

という見方だけでは、実際の投資額は分かりません。

例えば、

土地購入 3,000万円
造成・外構 500万円
給排水工事 200万円
建物改修 500万円
測量・登記・その他 200万円

であれば、総額は4,400万円です。

不動産を比較するときには、最初から

「購入価格+取得費用+工事費+利用開始までに必要な費用」

という総投資額で見る方が、判断しやすくなります。

「安い理由」が、購入後の費用として表れることがあります

市場価格より安く見える不動産には、もちろん魅力的な物件もあります。

一方で、

「なぜ安いのか」

を確認することも大切です。

例えば、

土地に高低差がある。

道路との間に段差がある。

上下水道が整備されていない。

建物を解体する必要がある。

樹木が多い。

造成が必要。

出入口の整備が必要。

既存設備が古い。

といった条件が、価格に反映されている場合があります。

つまり、売買価格としては安くても、

「購入後に買主が負担する部分が多いから安い」

ということもあります。

これは、決して悪い不動産という意味ではありません。

購入後に必要な費用を把握したうえで、それでも総額として割安であれば、十分に魅力があります。

問題なのは、

「安く買えたと思っていたのに、後から次々と費用が発生した」

という状態です。

総額を把握すると、物件同士を正しく比較できます

例えば、

A物件 2,800万円
B物件 3,300万円

という二つの土地があったとします。

A物件の方が500万円安く見えます。

しかしA物件では、

造成 300万円
給排水 150万円
外構 200万円
伐採・残置物撤去 100万円

が必要だったとします。

すると、利用できる状態にするまでの総額は3,550万円です。

一方でB物件が一定の整備済みで、ほとんど追加費用がかからないのであれば、

「販売価格は高いが、総投資額は安い」

という逆転が起こります。

この比較ができると、

「安い物件を買う」

から、

「合理的な総投資額で買う」

という考え方に変わります。

予想できる費用と、予想しにくい費用があります

不動産購入後の費用には、事前に比較的把握しやすいものと、実際に調査や工事を進めてから分かるものがあります。

例えば、

草刈り。

砕石敷き。

一般的な外構。

などは、比較的見積もりを取りやすい項目です。

一方で、

・地中埋設物
・古い基礎
・想定外の残置物
・給排水設備の劣化
・地盤や土質の問題
・擁壁の状態
・建物内部の劣化
・アスベスト等への対応

などは、調査や工事の途中で判明することがあります。

特に大型事業用地や古い建物では、

「想定工事費ぴったり」

で事業計画を作るのではなく、ある程度の予備費まで見込んでおくことが重要です。

資金に余裕のある購入者ほど、

「最安値で買えるか」

より、

「不確定要素をどこまで把握できているか」

を重視した方が、安全な判断につながります。

工事費だけでなく「時間」もコストです

総投資額を考えるときに、見落とされやすいのが時間です。

例えば、

購入後に造成。

許認可。

給排水工事。

建物改修。

外構。

と進み、実際に事業を始められるまで1年かかったとします。

その1年間には、

・借入金利
・固定資産税
・仮事務所や仮倉庫の賃料
・工事管理の手間
・事業開始が遅れることによる機会損失

などが発生します。

法人や事業者にとっては、

「半年早く使える」

「1年早く営業開始できる」

ということ自体に、大きな価値があります。

店舗なら営業利益。

倉庫なら物流効率。

工場なら生産機会。

収益物件なら賃料収入。

時間を短縮できれば、その分だけ早く資金を回収できます。

不動産購入では、

「いくらかかったか」

だけでなく、

「いつから使えるか」

も、総投資判断の一部です。

「予算が読める物件」には価値があります

買主にとって大きなリスクの一つは、

「最終的にいくらかかるのか分からない」

ことです。

土地価格が2,500万円でも、

造成が300万円なのか。

800万円なのか。

1,500万円なのか。

それが分からなければ、総事業費を決められません。

融資額も決めにくくなります。

法人であれば、設備投資予算や事業計画にも組み込みにくくなります。

一方で、

「土地価格は3,000万円」

「この工事まで含めると総額はおおむね3,500万円」

「この状態で引き渡す」

という条件が整理されていれば、判断しやすくなります。

価格が少し高くても、

「総額が見える」

「追加費用が少ない」

「利用開始時期が読める」

ことには大きな価値があります。

「すぐ使える」は、事業者にとって大きな価値です

法人や事業者にとって、不動産は所有すること自体が目的ではありません。

事業に使うために購入します。

そのため、

「いつ使えるか」

は非常に重要です。

例えば、

A物件は500万円安いが、利用開始まで10か月。

B物件は500万円高いが、2か月で利用開始できる。

という場合、単純な500万円差だけでは判断できません。

8か月早く事業を開始することで、その500万円以上の利益を生むのであれば、B物件の方が合理的です。

つまり、

「少し高いがすぐ使える」

という不動産は、単純に高いのではなく、

「時間を買っている」

とも考えられます。

工事をどちらが行うかでも、売買条件は変わります

不動産によっては、

「現況のまま購入する」

という方法と、

「売主側で一定の工事を行って引き渡す」

という方法の両方を検討できる場合があります。

例えば、

・伐採
・伐根
・造成
・砕石敷き
・解体
・外構
・一部改修

などです。

買主自身が工事会社とのネットワークを持ち、安く施工できるのであれば、

現況のまま安く購入して、自分で工事をする。

という方法が合理的です。

一方で、

本業が別にある。

工事会社を探す時間がない。

工程管理をしたくない。

追加費用をできるだけ読める状態にしたい。

という買主であれば、

一定の工事を済ませた状態で購入する方が合理的かもしれません。

(有)ユーハイムでは、物件によっては協力業者と連携し、必要な工事内容や概算費用を整理したうえで、

「現況ならこの条件」

「ここまで整備するならこの条件」

という形で売買方法を検討することもあります。

不動産価格だけでなく、

「どこまでを誰が行うのか」

まで含めて条件を組み立てることで、買主にとっても総事業費が分かりやすくなります。

「完成品を買う」のか「素材を買う」のか

不動産購入には、

「完成品に近い状態の不動産を買う」

方法と、

「素材に近い状態で安く買い、自分で価値を加える」

方法があります。

投資家や事業者にとっては、この違いを理解しておくことが重要です。

工事や開発に慣れている買主なら、

未整備の物件を安く購入し、

自分で造成し、

自分で改修し、

価値を高める。

という方法が向いています。

一方で、

「購入後すぐ使いたい」

「本業以外に時間をかけたくない」

「総額を最初から把握したい」

という買主であれば、整備済みの物件の方が向いています。

どちらが正解ということではありません。

重要なのは、

「自分にとってどちらが合理的か」

です。

購入前に、総投資額を一度書き出してみる

気になる不動産が見つかったら、購入価格だけを見るのではなく、

「利用開始までに必要な費用」

を一度書き出してみることをおすすめします。

例えば、

・購入価格
・仲介や登記等の取得費用
・融資費用
・造成費
・解体費
・改修費
・設備費
・外構費
・許認可関連費用
・予備費

そして、

・利用開始まで何か月かかるか

まで並べます。

ここまで整理すると、

一見安く見えた物件が、実は高かった。

ということもあります。

反対に、

少し高いと思っていた物件の方が、総投資額では安かった。

ということもあります。

不動産購入で重要なのは、

「いくらで買ったか」

だけではありません。

「いくら投資して」

「どの程度のリスクを負い」

「いつから使えて」

「いつから価値や収益を生み始めるのか」

まで考える。

特に法人、事業者、投資家、資産家の方であれば、

購入価格よりも、

「総投資額と資金回収までの時間」

で比較する方が、より合理的な判断につながります。

前項の「価格だけで比較しない」という考え方から一歩進めて、

「買った後まで含めて比較する」。

これが、不動産購入で大切な二つ目の視点です。

 

3.既存建物は「古いか、新しいか」ではなく「使えるか」で見る

前項では、不動産を購入するときには、

「いくらで買えるか」

だけではなく、

「実際に使える状態になるまで、総額いくらかかるのか」

を見ることが重要だとお伝えしました。

その延長で、建物付き不動産についても、

「築年数が古いから価値が低い」

と単純に判断しない方がよいと思います。

見るべきなのは、

「この建物を、どの程度の追加投資で、何に使えるのか」

という点です。

特に法人、事業者、投資家、資産家の方にとっては、既存建物を活用できるかどうかで、総投資額も事業開始までの時間も大きく変わります。

新築と中古では、比較すべきものが違います

新築には、新築の良さがあります。

自由に設計できる。

最新設備を導入できる。

省エネ性能を高めやすい。

事業内容に合わせた動線を一から作れる。

一方で、現在は建築費そのものが大きな負担になりやすく、設計、確認申請、工事、外構、設備などを含めると、事業開始まで相応の時間と資金が必要になります。

そこで比較したいのが、既存建物です。

古い建物でも、

・構造がしっかりしている
・必要な床面積がある
・駐車場が確保できる
・既存設備の一部が利用できる
・立地が事業に合っている
・改修によって目的用途に対応できる

のであれば、新築より合理的な選択になることがあります。

例えば、

土地を購入して新築する場合 総額1億円

既存建物付き不動産を購入して改修する場合 総額7,000万円

という比較になるのであれば、建物が古いこと自体は決定的な欠点ではありません。

重要なのは、

「築何年か」

ではなく、

「使える状態にするまで、いくらかかるか」

です。

既存建物には「すでに存在している価値」があります

既存建物を評価するときには、建物本体だけを見るのでは不十分です。

例えば、

・駐車場
・舗装
・外構
・給排水設備
・電気設備
・空調設備
・受変電設備
・厨房設備
・エレベーター
・倉庫
・看板設備
・フェンス
・門扉

などが既に整っている場合があります。

これらをすべて新たに整備すれば、相当な金額になります。

もちろん、既存設備がそのまま使えるとは限りません。

更新や修繕が必要なものもあります。

だからこそ、

「古いから全部ゼロ」

ではなく、

「何が残っていて、何が使えて、何を更新すればよいのか」

を整理して判断することが大切です。

既存建物は、事業開始までの時間を短縮できることがあります

法人や事業者にとって、既存建物の大きなメリットの一つが「時間」です。

新築の場合には、

設計。

建築確認。

融資。

建築工事。

設備工事。

外構工事。

などを経て、ようやく利用開始となります。

一方、既存建物が一定程度利用可能であれば、必要な改修だけで比較的早く事業を始められる場合があります。

例えば、

新築なら事業開始まで1年半。

既存建物なら改修を行って半年。

という差が出れば、その1年間には大きな価値があります。

店舗なら1年分の営業機会。

倉庫なら1年分の物流改善。

工場なら1年分の生産機会。

収益物件なら1年分の賃料収入。

前項でも触れましたが、不動産購入では、

「工事費」

だけでなく、

「いつから使えるか」

も重要なコストです。

既存建物は、

「中古だから安い」

だけではなく、

「時間を買える可能性がある」

という見方もできます。

建物の用途は、現在の用途だけで判断しない

既存建物を見るときには、

「今、何として使われているか」

だけで判断しないことも大切です。

例えば、

現在は事務所。

しかし、別の事業者なら研修施設として使える。

現在は店舗。

しかし、福祉施設や事業所として使える可能性がある。

現在は宿泊施設。

しかし、社員寮や研修施設など別用途を検討できる。

ということがあります。

古い建物でも、

・倉庫
・事務所
・店舗
・宿泊施設
・福祉施設
・社宅
・社員寮
・研修施設
・作業場
・事業所

などとして活用できる可能性があります。

建物の価値は、

「現在何に使われているか」

だけではなく、

「他に何に使える可能性があるか」

によっても変わります。

ただし「使えそう」と「実際に使える」は違います

ここは非常に重要です。

見た目では、

「この建物なら別用途に使えそうだ」

と思っても、実際には法令上の確認が必要になる場合があります。

例えば、

・建築基準法
・都市計画法
・用途地域
・消防法
・避難設備
・給排水設備
・駐車場
・接道
・用途変更

などです。

用途や規模によって、必要となる手続きも異なります。

そのため、既存建物については、

「使えそうだから買う」

のではなく、

「どこまで確認すれば、この用途で使えると判断できるか」

を整理することが重要です。

不動産会社だけで判断するのではなく、必要に応じて建築士、行政、消防、施工会社などと確認する方が安全です。

法人や事業者ほど、建物の「見た目」より「機能」を見る

個人住宅であれば、内装やデザイン、築年数なども重要な要素です。

一方、法人や事業者の場合には、

「見た目が新しいか」

より、

「事業に必要な機能を満たせるか」

の方が重要なことがあります。

例えば、

必要な床面積がある。

天井高がある。

搬入口がある。

大型車が入れる。

駐車台数を確保できる。

電気容量が足りる。

既存設備を利用できる。

増築や改修の余地がある。

といった点です。

多少古くても、

「事業に必要な機能がある」

のであれば、十分に検討対象になります。

反対に、新しくきれいでも、自社の事業に必要な機能を満たさなければ、合理的な購入とは言えません。

投資家は「改修後に誰が使うか」を考える

投資家や資産家の方であれば、

「自分が使えるか」

だけではなく、

「改修後に誰へ貸せるか」

「将来誰へ売れるか」

まで考えることが重要です。

例えば、古い事業用建物を購入して、

改修して法人へ賃貸する。

複数テナントに分ける。

別用途へ転換する。

将来、土地建物で再売却する。

といった方法があります。

この場合、既存建物の価値は、

「現在の状態」

だけではなく、

「改修後にどれだけ価値を作れるか」

という観点でも評価できます。

つまり、既存建物には、

「完成された商品として買う」

場合と、

「手を加えて価値を作る素材として買う」

場合があります。

前項で触れた「完成品を買うのか、素材を買うのか」という考え方は、建物についても同じです。

国も既存建物を活かす方向へ動いています

住宅については、中古住宅の取得やリフォームを支援する制度がすでに複数あります。

また、住宅以外についても、既存建物の省エネ改修やZEB化、公共施設や廃校の利活用など、既存ストックを活かす方向の施策が進められています。

人口減少。

空き家、空き施設の増加。

建築費の上昇。

脱炭素化。

地域再生。

こうした社会環境を考えると、

「古くなったら壊して新しく建てる」

だけではなく、

「今ある建物をどう活かすか」

という考え方は、今後さらに重要になると考えられます。

ただし、補助制度や要件は年度や用途によって変わります。

制度ありきで購入するのではなく、

「使える制度があれば活用する」

という程度に考えておく方が現実的です。

既存建物を残す方がよいとは限りません

もちろん、

「既存建物は必ず残すべき」

という話ではありません。

建物によっては、

改修費が高すぎる。

構造的な問題がある。

設備がほとんど使えない。

目的用途への変更が難しい。

解体して新築した方が合理的。

という場合もあります。

だからこそ、

「古いから解体」

でも、

「既存建物だから活用」

でもなく、

・そのまま利用する
・必要な部分だけ改修する
・大規模改修する
・用途変更する
・一部だけ残す
・解体して新築する

という選択肢を比較することが重要です。

(有)ユーハイムでも、建物を含めて判断します

(有)ユーハイムでは、建物付き不動産について、

「建物が古いから土地だけで評価する」

と最初から決めるのではなく、

物件によっては、

・既存建物を利用できないか
・どの程度の改修が必要か
・どのような事業者なら利用できるか
・解体した場合はいくらかかるか
・残した場合と解体した場合で総投資額がどう変わるか

といった点も整理しながら検討します。

必要に応じて、建築士や施工会社、各分野の専門家と確認することもあります。

買主様にとって大切なのは、

「中古建物だから安い」

ということではありません。

「この建物を使うことで、新築と比べてどの程度の資金と時間を抑えられるのか」

という点です。

「古い」より「使える」を見る

既存建物を購入するときには、

築年数だけで判断しない。

見た目だけで判断しない。

現在の用途だけで判断しない。

その建物について、

「いくら追加投資すれば使えるのか」

「いつから使えるのか」

「何に使えるのか」

「既存設備をどこまで利用できるのか」

を見る。

新築が最も合理的なケースもあります。

既存建物を利用した方が合理的なケースもあります。

重要なのは、

「新しいか、古いか」

ではなく、

「自分の目的に対して、どちらが合理的か」

です。

特に法人、事業者、投資家、資産家の方にとって、既存建物を正しく評価できることは、購入価格だけでは見えない機会を見つけることにもつながります。

 

4.良い不動産は「選択肢が多い」

前項では、既存建物について、

「古いか、新しいか」

ではなく、

「何に使えるのか」

を見ることが重要だとお伝えしました。

この考え方は、土地にも建物にも共通します。

不動産を購入するときには、現在の目的に合っているかだけではなく、

「将来、どれだけ多くの選択肢を持てるか」

という視点が重要です。

特に法人、事業者、投資家、資産家の方にとっては、選択肢の多さそのものが資産価値につながることがあります。

今の用途に使える。

別の用途にも転換できる。

貸せる。

分けられる。

一部だけ売れる。

将来ほかの買主にも売れる。

こうした柔軟性がある不動産は、経済環境や事業内容が変わったときにも対応しやすくなります。

「今使える」だけではなく「次にも使える」

不動産購入では、どうしても現在の目的を中心に考えます。

自社事務所として使う。

店舗として使う。

倉庫として使う。

住宅として使う。

収益物件として運用する。

もちろん、それは重要です。

ただし、10年後も同じ使い方をしているとは限りません。

法人であれば、

・事業拡大
・事業縮小
・拠点移転
・業態変更
・事業承継
・M&A
・撤退

などによって、現在の不動産が不要になることがあります。

個人でも、

・家族構成の変化
・転勤
・住み替え
・相続
・老後の生活

などによって、利用方法が変わることがあります。

そのとき、

「今の用途にしか使えない不動産」

より、

「別の用途にも対応できる不動産」

の方が、次の判断をしやすくなります。

不動産は高額で、簡単には動かせない資産です。

だからこそ、購入時点で将来の自由度を持っておくことには意味があります。

土地は「何に使えるか」で価値が変わります

土地の場合、広さや坪単価だけでは選択肢の多さは分かりません。

例えば、

住宅としてしか使いにくい土地

と、

住宅、店舗、事務所、賃貸住宅、事業所など、複数の用途を検討できる土地

では、将来の買主層も変わります。

確認したいのは、

・用途地域
・建ぺい率
・容積率
・接道条件
・道路幅員
・間口
・土地形状
・高低差
・上下水道
・排水
・駐車場の確保
・開発や許認可の条件
・周辺環境

などです。

例えば、同じ500坪でも、

一つの事業者が一括でしか使えない土地

と、

将来300坪と200坪に分ける可能性がある土地

では、出口の考え方が変わります。

すぐに分割する必要はありません。

重要なのは、

「必要になったときに、選べる可能性があるか」

です。

「分けられる可能性」は大きな価値になります

特に一定規模以上の土地では、

「将来分けられるか」

という点を見ておく価値があります。

例えば、1,000坪の土地を購入して、現在はすべて自社で使用するとします。

しかし10年後に、事業規模が縮小して500坪しか必要なくなった場合、

残り500坪を売却できる。

賃貸できる。

別事業に利用できる。

という可能性があれば、資産を柔軟に動かせます。

一方で、土地形状や接道の問題から、全体でしか利用できない場合には、

「全部持つか、全部売るか」

という判断になりやすくなります。

もちろん、実際に分割できるかどうかは、接道、開発、条例、インフラなどの確認が必要です。

ただ、購入段階で、

「将来どのように分けられる可能性があるか」

を考えておくことには意味があります。

建物も「一つの用途に固定されすぎていないか」を見る

建物の場合も同じです。

例えば、ある建物が、

一つの特殊な業種のためだけに設計されている場合、

その業種が撤退した後の利用者が見つかりにくくなることがあります。

反対に、

事務所。

店舗。

倉庫。

福祉。

研修施設。

社宅。

宿泊。

など、複数の用途を検討できる建物であれば、将来の利用方法が広がります。

もちろん、実際の用途変更には建築基準法、消防法、都市計画などの確認が必要です。

それでも、

「現在の用途以外にどんな可能性があるか」

を考えておくことは重要です。

建物は、

「今使えるか」

だけでなく、

「次の利用者にも使いやすいか」

という視点で見ると、資産としての性格が分かりやすくなります。

「貸せる」という選択肢も重要です

不動産は、自分で使わなくなったからといって、必ず売却する必要はありません。

第三者へ貸すことができれば、

「保有しながら収益化する」

という方法があります。

例えば、

自社で使用していた事務所を貸す。

倉庫を他社へ貸す。

一部の土地を駐車場として貸す。

建物の一部をテナントへ貸す。

ということも考えられます。

そのため、購入するときには、

「自分が使わなくなったら、誰かに貸せるか」

という視点も持っておくとよいと思います。

立地。

建物規模。

駐車場。

間取り。

設備。

賃料水準。

こうした条件によって賃貸の可能性は変わります。

「自分で使う」

以外の選択肢があることは、不動産の強みになります。

法人にとって「選択肢」は経営の自由度です

法人が不動産を購入すると、大きな資金が固定されます。

そのため、

「今の事業に最適か」

だけではなく、

「経営環境が変わったときに動かせるか」

を見ることが重要です。

例えば、

使い続ける。

別の事業で使う。

子会社に使わせる。

第三者へ貸す。

土地の一部を売る。

全部売却する。

という複数の選択肢がある不動産は、経営上の柔軟性があります。

不動産の価格が多少高くても、

「将来の経営判断を狭めない」

のであれば、その価格差には意味がある場合があります。

投資家・資産家にとっては「用途の多さ」がリスク分散になる

投資家や資産家の方にとっても、選択肢の多さは重要です。

例えば、現在のテナントが退去しても、

別業種へ貸せる。

建物を改修できる。

土地として再利用できる。

一部売却できる。

といった可能性があれば、一つの出口に依存しなくて済みます。

反対に、

特定のテナント。

特定の業種。

特定の用途。

に強く依存している不動産では、その前提が崩れたときに大きな影響を受けます。

選択肢が多いということは、

「絶対に安全」

という意味ではありません。

しかし、

「環境が変わったときに別の方法を選べる」

という点で、リスクを小さくできる場合があります。

少し高くても「選択肢を買う」という考え方

例えば、

A物件 4,000万円

現在の用途には非常に合っているが、将来は同じ業種の買主しか検討しにくい。

B物件 4,500万円

現在の用途にも使え、将来は他業種への賃貸、別用途への転換、一部売却など複数の可能性がある。

という二つの物件があったとします。

500万円の差だけを見れば、A物件の方が安い。

しかし、B物件には、

「将来の選択肢」

があります。

その500万円が、

将来の自由度。

売却しやすさ。

賃貸の可能性。

用途転換の可能性。

を買っているのであれば、単純に高いとは言えません。

重要なのは、

「何に対して価格差があるのか」

を理解することです。

選択肢が多ければ、必ず良いというわけではありません

ここも大切です。

選択肢が多い不動産だからといって、必ず高く評価すべきとは限りません。

例えば、長期間一つの用途で使用することが確実な法人であれば、

多少特殊でも、

自社の事業に非常によく合っていて価格が安い物件

の方が合理的な場合があります。

大切なのは、

「選択肢が多い物件が正解」

ではなく、

「自分には、どの程度の選択肢が必要なのか」

を考えることです。

今後20年、同じ工場として使う。

という前提と、

5年後には事業内容が変わるかもしれない。

という前提では、選ぶ不動産も変わります。

(有)ユーハイムでは「今の利用」だけでなく「次の可能性」も考えます

(有)ユーハイムでは、不動産をご紹介する際、物件によっては、

「現在の用途で使えるか」

だけではなく、

・別用途への可能性はあるか
・将来賃貸できるか
・土地を分けられる可能性はあるか
・既存建物を別の形で利用できないか
・将来どのような買主が考えられるか

といった点も含めて検討します。

不動産は、購入したときの使い方だけで価値が決まるものではありません。

今後の事業環境や生活環境が変わったときに、

「次に何ができるか」

も資産価値の一部です。

良い不動産とは「選べる不動産」

良い不動産とは、

何にでも使える不動産

という意味ではありません。

重要なのは、

「一つの使い方が終わったとき、次の選択肢を持てるか」

ということです。

自分で使える。

貸せる。

分けられる。

用途を変えられる。

一部だけ売れる。

最後は全体を売却できる。

こうした選択肢がある不動産は、長く保有する中で状況が変わっても対応しやすくなります。

不動産を購入するときには、

「今、この物件が使えるか」

だけではなく、

「10年後、20年後にどんな選択肢が残っているか」

まで考えてみる。

これが、不動産を長期的な資産として購入するうえで、大切な四つ目の視点だと思います。

 

5.買う前に「出口」を考える

前項では、良い不動産は「選択肢が多い」という考え方について触れました。

その延長で、購入前にもう一つ考えておきたいのが、

「最後にどうするか」

という出口です。

不動産を購入するときには、どうしても

「今どう使うか」

に意識が向きます。

しかし、法人、事業者、投資家、資産家の方が不動産を購入するのであれば、

「将来、この不動産を使わなくなったときにどうするのか」

まで考えておくことが重要です。

不動産は購入した瞬間がゴールではありません。

使う。

保有する。

貸す。

改修する。

売却する。

こうした長い流れの中で、最終的にどう資産を動かせるかまで含めて購入判断をすることが大切です。

法人には、事業環境の変化があります

法人が事業用不動産を購入する場合、その時点では自社にとって最適な物件であっても、10年後、20年後まで同じ使い方をするとは限りません。

例えば、

・事業拡大による移転
・事業縮小
・拠点の統廃合
・業態変更
・事業撤退
・M&A
・事業承継
・関連会社への再編
・従業員数の変化

などによって、必要な不動産の規模や立地が変わることがあります。

そのとき、

「今の事業にしか使えない不動産」

と、

「別の法人にも売れる、貸せる、用途転換できる不動産」

では、会社の自由度が大きく違います。

法人が不動産を取得すると、大きな資金が固定されます。

だからこそ、

「現在の事業に使えるか」

だけではなく、

「事業環境が変わったときに、その資金を再び動かせるか」

という視点も重要です。

投資家にとっては、出口まで含めて投資です

投資用不動産では、

「いくらで買えるか」

「表面利回りはいくらか」

「毎月いくら賃料が入るか」

という点に注目しがちです。

しかし、投資として考えるのであれば、

「最後に誰へ、どのくらいの条件で売れるのか」

まで考える必要があります。

例えば、高利回りでも、

・特殊な用途にしか使えない
・特定のテナントへの依存度が高い
・建物の転用が難しい
・土地として再利用しにくい
・買主となる投資家が限られる

という物件では、売却時に苦労する可能性があります。

反対に、利回りだけでは突出していなくても、

・土地価値がある
・立地が良い
・複数用途が考えられる
・一般法人にも売却できる
・建物が汎用的
・最終的に土地としても売れる

という不動産であれば、出口を作りやすくなります。

投資不動産では、

「保有期間中にどれだけ収益を得るか」

と、

「最後にどれだけ資金を回収できるか」

の両方を見ることが重要です。

資産家にとっては「現金化しやすいか」も価値です

資産家の方にとって、不動産は資産形成の一部です。

そのため、

「価値があるか」

だけではなく、

「必要なときに売却できるか」

という流動性も重要になります。

例えば、

1億円の評価があるが、買主が非常に限られる不動産。

8,000万円だが、法人、投資家、個人など複数の買主が検討できる不動産。

どちらが資産として優れているかは、単純な金額だけでは判断できません。

相続。

事業資金。

別の投資機会。

家族への資産移転。

こうした場面で現金化する必要が生じたとき、

「売ろうと思えば売れる」

ということ自体が、資産の強さになることがあります。

個人の住宅でも、出口はあります

出口という言葉は、事業用不動産や投資用不動産だけの話ではありません。

個人が購入する住宅にも出口があります。

例えば、

転勤。

家族構成の変化。

子どもの独立。

親との同居。

離職や転職。

老後の住み替え。

などによって、自宅を売却することがあります。

そのため住宅でも、

・駅や生活施設へのアクセス
・駐車場
・土地形状
・建物の間取り
・周辺需要
・将来売却しやすい価格帯
・賃貸に回せる可能性

などを見ることには意味があります。

「一生住むつもりだから売却は考えない」

という場合でも、

「もし売ることになったときに困らないか」

という視点を持っておくことは大切です。

出口を考えると、購入価格の見え方も変わります

例えば、

A物件 4,000万円
B物件 4,500万円

という二つの物件があったとします。

A物件は、現在の事業には非常によく合っている。

しかし、建物や土地の使い方が特殊で、将来の買主が限られる。

B物件は、購入価格は500万円高い。

ただし、将来は他業種への売却、賃貸、用途転換、一部売却など複数の可能性がある。

この場合、500万円の差だけで判断するとA物件が安く見えます。

しかし、10年後に売却するとき、

A物件は買主が見つかるまで2年。

大幅な価格調整も必要。

一方でB物件は比較的短期間で売却できる。

ということであれば、購入時の500万円差だけでは比較できません。

前項でお伝えした「選択肢の多さ」は、保有中の自由度です。

ここでいう「出口」は、その選択肢を最終的にどう資金化するかという話です。

「誰に売れるか」を購入前に考える

気になる不動産があれば、購入前に一度、

「自分以外なら、誰がこの不動産を買うだろうか」

と考えてみると分かりやすくなります。

例えば、

・同業他社
・周辺企業
・住宅会社
・不動産投資家
・一般法人
・個人事業者
・近隣所有者
・一般の住宅購入者

などです。

複数の買主像を想定できる不動産は、出口も複数持ちやすくなります。

逆に、

「この業種、この会社くらいしか使えない」

という物件は、その条件を理解したうえで価格を判断する必要があります。

購入時には、

「今の自分には最高の物件」

であることと、

「将来の市場でも価値を持つ物件」

であることを分けて考えることが大切です。

土地では「将来分けられるか」が出口になることがあります

一定規模以上の土地では、

「将来、一部だけ売却できるか」

という点も重要です。

例えば、1,000坪の土地を購入して、現在はすべて自社で使う。

しかし将来は700坪しか必要なくなるかもしれない。

そのとき、

300坪を売却できる。

貸せる。

別用途に使える。

のであれば、資産の一部を現金化できます。

一方で、接道や形状の問題から分割すると残地が使えなくなる場合には、出口が限られます。

もちろん、実際の分割については、接道、都市計画、開発、上下水道などの確認が必要です。

重要なのは、

「今、分けるかどうか」

ではなく、

「必要になったときに、分けられる可能性を残せるか」

ということです。

「貸す」という出口もあります

使わなくなった不動産は、必ず売却しなければならないわけではありません。

第三者へ貸すことができれば、

「保有したまま収益化する」

という出口があります。

例えば、

自社で使用していた事務所を貸す。

倉庫を別の事業者へ貸す。

店舗をテナントとして貸す。

土地の一部を事業者へ貸す。

といった方法です。

そのため購入前には、

「自分が使わなくなった場合、この物件に借り手はいるか」

という視点も持っておくとよいと思います。

貸せる不動産であれば、

「売るか、持つか」

だけではなく、

「貸しながら持つ」

という選択肢が生まれます。

建物では「次の用途」を考える

既存建物についても、

「現在の用途が終わったらどうするか」

を考えておくことが重要です。

例えば、

現在は事務所。

将来は店舗や研修施設。

現在は社宅。

将来は別の居住用途。

現在は倉庫。

将来は作業場や事業所。

といった転用が考えられる場合があります。

もちろん、実際の用途変更には建築基準法や消防法などの確認が必要です。

しかし、購入時点で、

「この建物は一つの用途に固定されすぎていないか」

を見ることには意味があります。

建物そのものが使えなくなっても、

土地として売れるのか。

解体後に別用途へ使えるのか。

そこまで考えると、さらに出口が見えてきます。

出口がある不動産は、資金を再び動かしやすい

法人や投資家、資産家の方にとって、不動産購入は資金配分の一つです。

仮に5,000万円を不動産へ投じれば、その5,000万円は簡単には動かせなくなります。

だからこそ、

「必要になったときに、もう一度現金へ戻せるか」

を見ることが重要です。

高く売れるかどうかだけではありません。

どのくらいの期間で売れそうか。

どのような買主がいるか。

どのような売り方ができるか。

こうしたことも含めて流動性を考えます。

購入時に出口を考えることは、

「すぐ売るつもりで買う」

という意味ではありません。

むしろ、長期保有するからこそ、

「何かあったときに動ける資産を持つ」

という考え方です。

(有)ユーハイムでは、購入時から出口も考えます

(有)ユーハイムでは、物件によっては、

「この不動産を今どう使うか」

だけでなく、

・将来どのような法人へ売れるか
・賃貸という選択肢があるか
・土地を分ける可能性があるか
・既存建物を別用途へ転用できるか
・最終的に土地として売却できるか

といった部分まで含めて考えることがあります。

不動産は購入時に大きな資金が動くため、

「買えるかどうか」

だけでなく、

「将来どう資金を戻せるか」

まで整理しておくことが重要です。

良い購入とは「入口」と「出口」の両方が見えていること

不動産を購入するときには、

「今の自分に使えるか」

が第一です。

しかし、それだけではありません。

自分で使わなくなったら貸せるか。

別用途へ転換できるか。

一部だけ売れるか。

将来、誰が買ってくれるか。

最後にどの程度の資金へ戻せる可能性があるか。

ここまで考えて購入する。

不動産の入口は、

「購入」

です。

そして出口は、

「売却」

だけではありません。

貸す。

分ける。

用途を変える。

一部を残す。

別の事業で使う。

そして最終的に売却する。

複数の出口が見える不動産ほど、環境が変わったときにも対応しやすくなります。

不動産を購入するときには、

「この物件を誰から、いくらで買うか」

だけではなく、

「いつか手放すとしたら、誰が、どのような理由で買ってくれるだろうか」

まで一度考えてみる。

これが、不動産を長期的な資産として購入するうえで、大切な五つ目の視点だと思います。

 

6.良い物件ほど「資料と条件」が整理されている

前項では、不動産を購入するときには、

「今どう使うか」

だけではなく、

「将来どう売るか、貸すか、動かすか」

という出口まで考えることが大切だとお伝えしました。

そのうえで、実際の購入判断をする際に非常に重要なのが、

「買主が判断できるだけの情報が整理されているか」

という点です。

不動産は、価格が安ければ買えるわけではありません。

見た目が良ければ買えるわけでもありません。

特に法人、事業者、投資家、資産家の方が購入する場合には、

「何が分かっていて、何がまだ分からないのか」

を整理できる物件ほど、判断しやすくなります。

良い物件とは「問題がない物件」ではありません

不動産には、多かれ少なかれ確認すべき点があります。

例えば、

・境界が未確定
・既存建物が古い
・一部に高低差がある
・インフラ整備が必要
・用途変更の確認が必要
・造成工事が必要
・一部解体が必要

といったことです。

こうした課題があるからといって、必ずしも悪い物件ではありません。

重要なのは、

「どこに課題があるのか」

「その課題を解決するには何が必要なのか」

「費用はどの程度かかるのか」

「買主側で対応するのか、売主側で対応するのか」

が整理されていることです。

むしろ、課題が明確で対処方法が見えている物件の方が、買主は判断しやすいことがあります。

逆に、

「たぶん大丈夫です」

「詳しくは買ってから確認してください」

という物件の方が、法人や投資家にとってはリスクが高く感じられます。

買主が確認したい情報は多岐にわたります

土地であれば、

・登記簿
・公図
・地積測量図
・境界の状況
・接道条件
・道路幅員
・用途地域
・建ぺい率、容積率
・上下水道
・排水
・開発や許認可の条件
・高低差
・越境の有無
・インフラの引込み状況

などを確認します。

建物付きであれば、さらに、

・建築確認関係資料
・検査済証の有無
・図面
・増改築履歴
・修繕履歴
・設備の状態
・耐震性
・用途変更の可能性
・消防関係
・既存不適格の有無

なども重要になります。

投資物件であれば、

・賃貸借契約
・賃料
・稼働状況
・管理費
・修繕履歴
・滞納状況
・将来の大規模修繕

なども判断材料になります。

つまり、不動産の購入では、

「物件を見る」

だけでは足りません。

「資料を見る」

ことも非常に重要です。

資料が揃っていると、判断までの時間が短くなります

法人や事業者の場合、物件購入には複数の人が関わることがあります。

経営者。

役員。

金融機関。

税理士。

建築士。

施工会社。

場合によっては行政。

こうした関係者が、それぞれの立場から確認します。

資料が不足していると、そのたびに、

調査。

問い合わせ。

現地確認。

追加資料の取得。

見積もり。

が必要になります。

その結果、購入判断までに時間がかかります。

一方で、必要な資料が整理されていれば、

「何ができるか」

「何ができないか」

「どのくらい費用がかかりそうか」

を早く判断できます。

これは単なる事務的な便利さではありません。

事業開始までの時間短縮にもつながります。

条件が整理されている物件は、資金計画も立てやすい

買主にとって重要なのは、

「購入価格」

だけではありません。

売買価格。

諸費用。

工事費。

利用開始時期。

融資額。

自己資金。

ここまで含めて資金計画を作ります。

そのため、

・現況渡しなのか
・測量後の引渡しなのか
・解体して引き渡すのか
・造成まで行うのか
・設備を残すのか
・撤去するのか
・引渡し時期はいつか

といった条件が曖昧だと、最終的な総事業費も決められません。

反対に、

「この状態で引き渡します」

「この工事は売主側で行います」

「この部分は買主負担です」

という線引きが明確であれば、買主は判断しやすくなります。

「分からないことが分かっている」ことにも価値があります

不動産では、すべてを完全に確認できるとは限りません。

古い建物。

大規模な事業用地。

長期間保有されてきた土地。

こうした物件では、過去の資料がすべて残っていないこともあります。

重要なのは、

「すべて揃っています」

と無理に見せることではありません。

例えば、

「この資料はありません」

「ここは未確認です」

「この部分は専門家の調査が必要です」

ということが明確になっている方が、買主はリスクを把握できます。

特に事業者や投資家は、

「問題があること」

より、

「問題がどこにあるのか分からないこと」

を嫌います。

不明点そのものより、不明点が整理されていないことの方が大きなリスクになることがあります。

必要な工事が見えると、物件の評価もしやすくなります

前の項目でも触れましたが、購入後に工事が必要な物件では、

「どのような工事が必要か」

まで見えていると判断しやすくなります。

例えば、

・伐採
・伐根
・造成
・砕石敷き
・解体
・外構
・給排水
・改修
・舗装

などです。

さらに、

「概算でどのくらいかかるのか」

まで分かれば、買主は総投資額を比較できます。

(有)ユーハイムでは、物件によっては協力業者と連携しながら、必要な工事内容や概算費用を確認することがあります。

そのうえで、

「現況ならこの価格」

「この工事まで含めるならこの価格」

という形で、条件を整理することもあります。

単純に不動産を紹介するだけでなく、

「買った後に何が必要か」

まで見えるようにすることで、買主は判断しやすくなります。

法人は「社内決裁できる物件か」を見る

法人の不動産購入では、

「社長が気に入った」

だけでは進まないことがあります。

稟議。

取締役会。

金融機関との協議。

事業計画。

投資回収計画。

こうした手続きが必要になります。

そのとき、

「なぜこの物件なのか」

「いくらかかるのか」

「いつ使えるのか」

「どのようなリスクがあるのか」

を社内で説明できなければなりません。

つまり、法人にとって良い物件とは、

「魅力的な物件」

であるだけでなく、

「社内で説明しやすい物件」

でもあります。

必要な資料や条件が整理されていれば、社内決裁も金融機関への説明も進めやすくなります。

投資家・資産家にとっては「リスクを数字にできるか」が重要です

投資家や資産家の方の場合、

リスクがゼロの物件を探しているわけではありません。

むしろ、

「どの程度のリスクがあり、そのリスクを負うだけの収益や価値があるか」

を判断します。

例えば、

建物改修に1,000万円かかる。

しかし、改修後は年間500万円の収益が見込める。

ということが分かれば、投資判断ができます。

一方で、

改修費が500万円なのか2,000万円なのか分からない。

という状態では判断できません。

投資家にとって重要なのは、

「問題がないこと」

より、

「問題を数字にできること」

です。

これは、事業用不動産でも同じです。

売主側の情報整理は、買主側の安心につながる

不動産の売却では、

「良いところだけを見せる」

ことが販売だと思われることがあります。

しかし、高額な不動産ほど、それだけでは買主は動きません。

むしろ、

強み。

課題。

必要な工事。

利用可能性。

法令上の条件。

引渡条件。

こうした情報を整理して提示する方が、法人や投資家は安心して判断できます。

問題を隠して高く見せるより、

「この部分にはこういう課題があります。ただし、こういう方法で対応できます」

と説明できる物件の方が、結果として商談が進みやすくなることがあります。

(有)ユーハイムでは「判断材料を整える」ことも大切にしています

(有)ユーハイムでは、物件によって、

・登記関係
・測量関係
・法令関係
・既存建物
・インフラ
・必要な工事
・売買条件
・引渡方法

などを整理しながら売買を進めます。

必要に応じて、

土地家屋調査士。

司法書士。

建築士。

施工会社。

金融機関。

行政。

各分野の専門家。

と確認を行うこともあります。

私たちは、

「この物件には問題ありません」

という説明をすることより、

「この物件には、このような特徴と課題があります。そのうえで、このような使い方が考えられます」

と説明できる状態にすることの方が大切だと考えています。

良い物件とは「判断できる物件」

不動産購入では、完璧な物件を探す必要はありません。

立地は良いが、建物が古い。

価格は魅力的だが、造成が必要。

広さは十分だが、一部工事が必要。

そうした物件にも十分価値があります。

重要なのは、

「買うべきか、買わないべきか」

を判断できるだけの情報があることです。

何が強みなのか。

何が課題なのか。

いくら必要なのか。

いつから使えるのか。

誰が何を負担するのか。

どこまで確認済みなのか。

ここが整理されていれば、買主は自分の目的や資金計画に合わせて判断できます。

本当に良い物件とは、

「何の問題もない物件」

ではなく、

「良い点も課題も含めて、買主が合理的に判断できる物件」

だと思います。

不動産を見るときには、

価格や見た目だけではなく、

「この物件について、どこまで情報と条件が整理されているか」

にも注目する。

これが、不動産購入で大切な六つ目の視点です。

 

7.本当に良い不動産は「価格」ではなく「買った後」で判断する

ここまで、不動産購入について、

・価格だけで比較しない
・購入後にかかる費用まで見る
・既存建物は「古い」ではなく「使えるか」で考える
・将来の選択肢が多い不動産を見る
・買う前から出口を考える
・資料や条件が整理されているかを確認する

という視点から見てきました。

最後にお伝えしたいのは、

「本当に良い不動産だったかどうかは、買った瞬間には分からない」

ということです。

不動産は、購入価格だけで評価するものではありません。

実際に使い始めて、

どれだけ追加費用がかかったのか。

どれだけ早く利用できたのか。

どれだけ収益や事業効果を生んだのか。

保有中にどれだけ自由度があったのか。

そして最後に、どのような条件で売却や賃貸ができたのか。

そこまで含めて初めて、

「良い不動産を買った」

と言えるのではないでしょうか。

安く買えたことと、良い買い物だったことは同じではありません

例えば、

「相場より500万円安く買えた」

という物件があったとします。

購入した時点では、非常に良い買い物に見えるかもしれません。

しかし、その後に、

・造成費が予想以上にかかった
・既存建物の改修費が増えた
・給排水工事が必要になった
・許認可に時間がかかった
・利用開始まで1年以上かかった
・想定していた用途では使えなかった
・将来売却しようとしたら買主が極端に限られた

ということであれば、購入時の500万円の安さだけでは評価できません。

反対に、

購入価格は少し高かった。

しかし、

・必要な整備が済んでいた
・追加工事が少なかった
・購入後すぐに利用できた
・想定どおり事業に使えた
・収益化までが早かった
・将来は賃貸や売却も考えられる

という物件であれば、結果として非常に合理的な購入になることがあります。

つまり、

「いくら安く買ったか」

より、

「買った後にどうなったか」

の方が重要です。

不動産は「総投資額」と「回収までの時間」で見る

法人、事業者、投資家の方であれば、特にこの視点が重要です。

例えば、

A物件 3,000万円
購入後の工事 1,000万円
利用開始まで12か月

B物件 3,500万円
購入後の工事 200万円
利用開始まで3か月

という二つの物件があったとします。

購入価格だけを見るとA物件が500万円安い。

しかし総投資額では、

A物件 4,000万円
B物件 3,700万円

になります。

さらにB物件の方が9か月早く利用できる。

もし、その9か月で500万円の利益や賃料収入を得られるのであれば、実質的な差はさらに広がります。

不動産購入では、

「販売価格」

だけではなく、

「最終的にいくら資金を投じるのか」

「いつからその資金が働き始めるのか」

を見る必要があります。

法人にとっては、不動産が事業に何をもたらしたかが重要です

法人が不動産を購入する目的は、単に土地や建物を所有することではありません。

本来は、

事業を行う。

売上を伸ばす。

業務を効率化する。

物流を改善する。

人材を確保する。

事業を拡大する。

といった目的があります。

例えば、少し高い土地を購入したとしても、

主要道路へのアクセスが良くなった。

配送時間が短縮された。

十分な駐車場が確保できた。

従業員の通勤環境が改善した。

新しい事業を始められた。

という効果があれば、その不動産は会社に価値をもたらしています。

法人の場合、

「不動産そのものが値上がりしたか」

だけではなく、

「その不動産を使うことで、会社全体にどのような効果があったか」

を見ることが大切です。

投資家は「利回り」だけではなく、最終的な回収額を見る

投資用不動産でも同じです。

購入時に高い利回りが出ていたとしても、

長期間の空室。

大規模修繕。

設備更新。

売却時の価格下落。

などによって、最終的な収益が想定より低くなることがあります。

逆に、購入時の利回りはそれほど高くなくても、

安定して賃料が入る。

修繕費が少ない。

管理しやすい。

土地価値が残る。

将来売却しやすい。

という物件であれば、長期的には良い投資になることがあります。

投資不動産は、

「入口の利回り」

だけではなく、

保有期間中の収益。

維持費。

修繕。

売却価格。

まで含めて考える必要があります。

資産家にとっては「動かしやすい資産か」も重要です

資産家の方の場合には、

「いくらの資産を持っているか」

だけではなく、

「その資産を必要なときに動かせるか」

も重要です。

例えば、

評価額は高いが、特殊で買主がほとんどいない不動産。

少し評価額は低いが、複数用途があり、法人や投資家など幅広い買主が検討できる不動産。

どちらが資産として使いやすいかは、単純な評価額だけでは決まりません。

相続。

新しい投資。

事業資金。

家族への資産移転。

こうした場面で、

「必要なときに現金化できる」

ということは大きな価値になります。

本当に良い不動産とは、

「高く評価される不動産」

だけではなく、

「必要に応じて動かせる不動産」

でもあります。

「何もしなくてよい」ことにも価値があります

購入後の負担が少ないことも、重要な価値です。

例えば、

境界が整理されている。

造成が済んでいる。

上下水道が使える。

必要な資料が揃っている。

建物がすぐ使える。

駐車場が整備されている。

という不動産であれば、購入後の手間を減らすことができます。

一方で、安い物件を購入し、

測量。

造成。

解体。

行政協議。

工事手配。

近隣対応。

をすべて買主側で行うのであれば、その時間もコストです。

特に法人経営者や事業者の場合、

その時間を本業へ使った方が、より大きな利益につながることもあります。

そのため、

「何もしなくてよい」

「すぐ使える」

「総額が見える」

ということには、価格だけでは見えない価値があります。

少し高い物件には「高い理由」がある場合があります

不動産を比較すると、

「こちらの方が100万円高い」

「坪単価が1万円高い」

という価格差が気になります。

しかし、大切なのは、

「なぜ高いのか」

を確認することです。

例えば、

・道路条件が良い
・造成済み
・インフラが整っている
・既存建物が利用できる
・駐車場が確保できる
・将来分割できる可能性がある
・複数用途が考えられる
・資料や条件が整理されている

のであれば、その価格差には理由があります。

100万円高いこと自体が問題なのではありません。

「その100万円で何を得られるのか」

が重要です。

価格交渉の前に「何が含まれているか」を確認する

不動産購入では、

「もう少し安くなりませんか」

という交渉をすることもあると思います。

もちろん、価格交渉そのものが悪いわけではありません。

ただ、その前に、

「この価格には何が含まれているのか」

を確認してみることも大切です。

例えば、

現況渡しなのか。

造成して引き渡すのか。

解体するのか。

測量するのか。

既存設備を残すのか。

工事をどこまで行うのか。

ここが違えば、同じ価格でも内容はまったく違います。

安くする代わりに、

「現況渡し」

にすることもできます。

反対に、

価格は少し上がるが、

「この状態まで整備して引き渡す」

という条件にすることもできます。

重要なのは、

「最も安い価格」

を求めることではなく、

「自分にとって最も合理的な条件」

を選ぶことです。

不動産会社は「物件を売る人」だけではありません

不動産会社の役割も、物件を紹介して契約するだけではないと考えています。

特に事業用不動産や一定規模以上の土地、既存建物付きの物件では、

購入後にどのように使うのか。

どのような工事が必要なのか。

どこまで売主側で対応できるのか。

どのような専門家へ確認すべきなのか。

まで整理することで、買主は判断しやすくなります。

(有)ユーハイムでは、物件によっては、

協力業者。

建築士。

土地家屋調査士。

司法書士。

金融機関。

行政。

などと確認しながら、

「不動産を購入した後、どうすれば使える状態になるのか」

まで含めて検討することがあります。

単純に、

「この土地は3,000万円です」

と販売するだけではなく、

「この状態なら3,000万円」

「この工事まで行うならこの条件」

といった形で、買主様の目的に合わせて条件を整理できる物件もあります。

本当に良い不動産は、数年後に分かります

不動産は、買った瞬間に結果が出る商品ではありません。

購入し、

使い、

収益や事業効果を生み、

必要に応じて改修し、

そしていつか、

貸す。

売る。

用途を変える。

という場面が訪れます。

その長い期間を通して、

「この不動産を買って良かった」

と思えるかどうか。

そこが本当の評価だと思います。

購入価格が少し高かったとしても、

追加費用が少なく、

早く使えて、

事業や収益に貢献し、

将来の選択肢もあり、

最後に売却しやすい。

のであれば、良い買い物だったと言えるでしょう。

逆に、

安く買ったものの、

多額の追加費用がかかり、

使えるまで時間がかかり、

用途が限られ、

売却にも苦労する。

のであれば、購入価格の安さだけでは評価できません。

「一番安い不動産」ではなく「一番合理的な不動産」を選ぶ

今回の7つのポイントを通じてお伝えしたいのは、

「高い不動産を買った方がよい」

ということではありません。

もちろん、安くて良い不動産があれば、それが一番です。

大切なのは、

安いか。

高いか。

という二択だけで判断しないことです。

購入価格。

総投資額。

利用開始までの時間。

既存建物や設備。

将来の選択肢。

出口。

資料や条件の明確さ。

これらを総合して、

「この価格なら合理的だ」

と判断できる不動産を選ぶ。

本当に良い不動産とは、

「一番安く買えた不動産」

ではなく、

「購入後も使いやすく、価値を生み、状況が変わっても次の選択肢を持てる不動産」

ではないでしょうか。

不動産を購入するときには、

「いくらで買えるのか」

だけではなく、

「買った後、この不動産が自分や会社に何をもたらしてくれるのか」

まで考える。

そして数年後に、

「この物件を選んで良かった」

と思えるかどうか。

それが、不動産を価格ではなく「価値」で選ぶということだと考えています。

📩 お問い合わせ:info@yu-haim.jp


湯 田 圭 一(ゆだ・けいいち)
(有)ユーハイム 代表取締役。1972年、東京都西東京市生まれ。
宅地建物取引士として約25年にわたり不動産業に従事。
茨城県宅地建物取引業協会 水戸支部 幹事として、地域不動産業界の発展にも注力。
空き家対策、相続不動産、事業用地のマッチングなど、実務に即した現場提案に定評がある。

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